日本通信販売協会によると、2023年度(23年4月~24年3月)の通信販売の売上高は対前年度比6.7%増の13兆5600億円だった。22年度の成長率(同10.9%)には及ばなかったものの、依然高い成長率を維持しており、金額ベースでは前年度から約8500億円増加した。なお、他業態は2カ年分のマーケットシェアを掲載しているが、通信販売については23年度の1カ年とし、ランクイン企業の決算期を最新のものに更新している。
市場規模は25年連続で拡大
日本通信販売協会によると、通信販売の売上高は25年連続で増加傾向にあり、直近10年の平均成長率は8.8%となっている。カテゴリー別では、食料品や雑貨が好調だった。
23年度の通信販売業界上位10社の合計売上高は5兆5605億円だった。市場全体に占めるシェアは41.0%と、市場規模が大きく伸びる一方で上位10社のシェアはそれほど大きく変化しておらず、中小規模のプレーヤーが通販市場の成長を後押ししていることがわかる。
通販市場のトップシェアの座を堅持しているのが、アマゾンジャパン(東京都)だ。同社は近年、ライフコーポレーション(大阪府)、成城石井(神奈川県)、バローホールディングス(岐阜県)といった国内の有力食品小売と協業し、Amazonプライム会員向けのネットスーパーを展開している。23年12月から新たにアークス(北海道)と提携し、サービスの提供を開始した。自社ネットスーパー「Amazonフレッシュ」も新規顧客、リピート客ともに増加傾向にあり、食品ECでじわりと存在感を拡大している。
2位アスクル(東京都)のシェアは3.5%。24年5月期の売上高は同5.6%増の4716億円の増収で、前期に続いて過去最高を更新した。23年2月に連結子会社した、歯科用品通販を運営するフィード(東京都)などを傘下におさめるAP67(東京都)の業績が加算されたこともあり、業容を拡大している。
3位
・・・この記事は有料会員向けです。続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。