マックスバリュ東海、上場20周年の節目に過去最高の営業収益・利益を更新!

上林 大輝 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
Pocket

マックスバリュ東海(静岡県/作道政昭社長)は4月14日、2025年2月期の通期決算を発表した。24年3月で上場20周年を迎えた同社は、地域に密着した商品展開や産学連携の商品開発などを進め、25年2月期の営業収益、営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも過去最高となった。

マックスバリュロゴmaxvalu

新規出店、既存店改装が増収増益に大きく寄与

 マックスバリュ東海の25年2月期通期決算(連結)は、営業収益が対前期比2.9%増の3774億円、営業利益が同4.3%増の140億円、経常利益が同4.2%増の140億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.9%増の93億円となった。いずれも同社として過去最高を更新した。

 25年2月期中は、「マックスバリュエクスプレス清水町徳倉店」(静岡県駿東郡)と「マックスバリュエクスプレス伊東萩店」(静岡県伊東市)の小型店2店舗を含んだ計5店舗を新規出店。25年2月末時点での店舗数は計244店舗となった。

 加えて、既存店の改装を計16店舗で実施。改装店の売上高は改装前比11.8%増と好調だ。

 商品では、消費者の節約志向の高まりを受け、火・水曜市など、得意日の価格訴求を再強化。そのほか、地場の農産物やそれを使った総菜などを「ローカルトップバリュ」というブランド名を冠して売り込むなど、独自の価値創造に取り組んだ。

 そのほか、栄養バランスや彩りに配慮した健康志向の総菜レシピ開発などを行う「ちゃんとごはん」の取り組みでは、学校とコラボした弁当を開発・販売するなど、地域と密接に関わった商品づくりに注力した。

 また、25年2月期中に株式上場から20周年を迎えたことを記念し、「上場20周年記念販促」を実施。20種類のおかずが入った「上場20周年記念ちゃんとごはん弁当」の販売などをおこなった。

 既存店の収益力向上に向けては、成長基調にあり、かつ付加価値を打ち出しやすい冷凍商品と総菜の構成比を上げるなど、強化を図った。このうち冷凍商品では、24年2月期から進めてきた冷凍ケースの入れ替えを引き続き進め、品揃えを拡大している。総菜では手づくりおにぎり、焼き鳥のバラ販売など新規商品のほか、行政とコラボした弁当など、商品数の拡大や新たな販売方法にもチャレンジした。

 これらの取り組みが奏功し、客数、客単価ともに伸長。既存店売上高が同2.0%増となるなど増収に寄与した。

1 2 3

記事執筆者

上林 大輝 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

2000年生まれ。埼玉県出身。法政大学文学部英文学科卒業後、地方新聞社の営業職を経て株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。

流通小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部で執筆・編集を行う。

趣味はお笑い鑑賞、音楽鑑賞。一番好きなアーティストは椎名林檎。

関連キーワードの記事を探す

© 2025 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態