独SAP、通期業績予想を上方修正 顧客のクラウド転換で

ロイター
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SAP本社
ドイツの統合基幹業務システム(ERP)大手SAPは12日、今年3度目となる通期業績見通しの引き上げを発表した。写真はSAP本社。2016年5月、ヴァルドルフで撮影(2021年 ロイター/Ralph Orlowski)

[ストックホルム 13日 ロイター] – ドイツの統合基幹業務システム(ERP)大手SAPは12日、今年3度目となる通期業績見通しの引き上げを発表した。IT(情報技術)業務をクラウドにシフトする顧客が増え、第3・四半期の業績が好調だった。

クラウド事業の通期売上高は16─19%増加を見込み、クラウドとソフトウエアの売上高は2─4%増と予想した。

営業利益は横ばいから2%減と予想。横ばいから4%減としていた従来見通しからやや改善した。

SAPは前払い方式でソフトのライセンスを提供する事業から、サブスクリプション(定額課金)ベースのクラウドサービス移行を進めている。

クリスティアン・クライン最高経営責任者(CEO)は「当社のアプリケーションとプラットフォームの採用が記録的な水準になっている」とし、「その結果、クラウド(事業)の伸びが力強く加速した」と述べた。

SAPはクラウドとソフトの通期売上高見通しを2億ユーロ引き上げ、238億─242億ユーロとした。

第3・四半期の暫定決算は、調整後売上高が5%増の66億8000万ユーロ(77億ドル)、調整後の1株利益が2%増の1.74ユーロ。最終的な決算は今月21日に発表する見通し。

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