[27日 ロイター] – 米クレジットカード大手ビザが27日発表した第2・四半期(3月31日まで)決算は、利益が市場予想を上回った。オンラインショッピングの増加が寄与した。
アルフレッド・ケリー最高経営責任者(CEO)はアナリスト向け電話会見で「ビザは新型コロナウイルスの嵐を切り抜け、パンデミック(世界的大流行)からさらに力強く浮上している」と述べた。
決済総額(為替変動の影響除く)は前年同期比11%増加。前四半期は5%増だった。決済処理件数も前年同期比8%増となった。
ケリーCEOは「新型コロナのパンデミックは昨年、世界を混乱させたが、終息に差し掛かり始めており、回復は順調に進んでいるようだ」と指摘。クレジットカード取引などの伸びがプラスに転じ、デビッドカード取引や電子商取引の伸びも非常に健全な水準を維持していると述べた。
ただ、世界各国での新型コロナ感染再拡大や抑制措置により旅行需要が引き続き低迷し、クロスボーダー決済額は11%減少。欧州域内の決済額を除くベースでは21%の落ち込みとなった。
純収入は2%減の57億3000万ドル。リフィニティブがまとめたアナリスト予想は56億1000万ドルだった。
クラスA株1株当たりの純利益は1.38ドル。アナリスト予想は1.27ドルだった。
バサント・プラブフ最高財務責任者(CFO)はロイターに対し、「旅行の部分を除くと、残りの事業はパンデミックがなかったかのような状態に見え始めている」と説明。一方で、インドで感染第2波が広がっていることについて、同国での事業に影響があることは「疑いない」と述べた。