2月に期末を迎えたホームセンター(HC)9社(DCMホールディングス、コーナン商事、アークランドサカモト、アレンザホールディングス、ケーヨー、サンデー、ジュンテンドー、カンセキ、セキチュー)の2021年2月期の決算が出そろった。新型コロナウイルス感染拡大を受け、衛生用品を中心にした家庭日用品、巣ごもり需要によるDIY、ガーデニング、テレワーク需要によるインテリア。オフィス関連用品などの売上が伸び、各社未曾有の好業績となった。
売上高に相当する営業収益を見ると、コーナン商事が期中にホームセンター業態を9店舗、プロ業態を15店舗、アウトドアキャンプ専門店を1店舗、海外のベトナムで1店舗を開業するなど旺盛な出店政策で、18.0%増と2割近い伸びを示した。アークランドサカモトの営業収益が63.0%増となったのは、20年11月にビバホームを吸収合併にしたことに伴うもの。なお、ビバホームを12カ月ベースの数値で調整した売上高は3266億円になる。
特殊事情によるアークランドサカモトを除き、8社の営業収益の合計を前年度と比較すると、11.7%増と2ケタ増となっている。
特筆できるのが、収益の大幅な改善だ。値引きなどのキャンペーンが行われなかったことや、販促の自粛を強いられ販売管理費が抑えられたことから、営業利益は9社の中で最も低いDCMHDでも45.2%増。ケーヨーは9倍強、ジュンテンドーも8倍近い伸びとなった。アークランドサカモトを除く8社の営業利益の合計を前年度と比較すると、伸び率は73.5%増。営業利益率対営業収益は6.1%と前年度から2.2ポイント改善した。
22年2月期の通期予想は、新型コロナ感染拡大の状況が読みにくいことと、前年度からの反動を予想し、減収減益を見込むところが多い。アークランドサカモトは、決算期を2月20日から2月末日に変更するため変則決算となるため増減の発表はないが、ビバホームの業績が通期で反映されるため、営業収益は3650億円、営業利益は205億円と、上位HC肉薄する。
アークランドサカモト、ケーヨー、サンデー、カンセキは売上高