実践ウェザーMD #6 気温変化に注意の21年4月、注目はあのカテゴリー!

常盤勝美(True Data 流通気象コンサルタント)
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2021年4月の予報

 次に2021年4月の予報のポイントをまとめます。4月の気温は図表③のように、

・北日本(北海道、東北地方)では平年並か高め
・東日本、西日本では平年並だがブレるとすれば高温方向に
・沖縄・奄美地方では平年並

 という予報になっています。

図表③ 2021年4月の全国降水量予想(気象庁HPより)

 降水量は近畿以西の太平洋側で平年並か少なくなる可能性が示唆されていますが、基本的には全般におおむね平年並という前提で計画を組んでいただくと良いかと思います。

2021年4月、ウェザーMD上のポイント

 まず、例年の4月の天候の特徴を、キーワードとともに解説します。

キーワード①:花冷え
4月の中でも、とくに上旬は上空寒気の影響を受けやすい時期です。この時期の低温を、桜の花が咲く頃の冷え込みということで、「花冷え」と表現することがあります。例えば東京であれば「終雪(シーズン最後の降雪機会)」の平年日は3月10日前後ですが、7~8年に1度程度の頻度で4月にも雪が降ることがあります。

キーワード②:初夏日
中旬以降は、時折太平洋高気圧の勢力が日本列島近くまで拡大し、夏を思わせるような暑い陽気になることがあります。最高気温が25℃を超える日を「夏日」と言いますが、その年初めての夏日を記録しやすいのもこの4月です。

キーワード③:気温の日較差
冬の主役である上空の寒気と、夏の主役である太平洋高気圧が、日本付近で勢力を拮抗させるため、朝晩は冬のような冷え込み、日中は夏のような暑さといった具合に、朝晩と日中の気温差(気温の日較差)が1年の中でもとくに大きくなりやすいという特徴もあります。

キーワード④:爆弾低気圧・強風
一般に、地域によって強風の吹きやすい季節があります。2~4月は、冬の空気と夏の空気が日本付近で激しくぶつかる時期にあたり、ほぼ全国的に強風の吹きやすい季節です。

 以上のキーワードを踏まえ、長期予報の内容に基づき、今年(2021年)4月のウェザーMD上の注意点をまとめます。

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