マイクロソフト、10─12月期は17%増収 クラウド事業なお好調

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米マイクロソフトが26日に発表した第2・四半期決算(2020年12月31日まで)は、予想を上回る売上高を計上した。ニューヨークで25日撮影(2021年 ロイター/CARLO ALLEGRI)

[26日 ロイター] – 米マイクロソフトが26日に発表した第2・四半期決算(2020年12月31日まで)は、売上高が前年比17%増加し、市場予想を上回った。新型コロナウイルス禍で世界的に在宅勤務の動きが広がる中、クラウドコンピューティング事業が引き続き好調だった。

株価は引け後の取引で4%上昇した。

第2・四半期の売上高は430億8000万ドルと、前年同期の369億1000万ドルから17%拡大。アナリスト予想の401億8000万ドルを上回った。

インテリジェントクラウド事業の売上高は23%増の146億ドル。クラウドサービス「アジュール」の伸びは50%と、前四半期の48%から拡大した。ビジブル・アルファがまとめたアナリスト予想平均は41.4%の伸びだった。

エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)はロイターのインタビューで、アジュールの伸びについて「顧客の需要が引き続きけん引した。顧客はデジタル変革にいっそう焦点を当てており、予想以上の消費が見られた」と述べた。

アトランティック・エクイティーズのアナリスト、ジェームズ・コードウェル氏は「(昨年は)景気の弱さや導入の遅れにより、新型コロナを受けたクラウドへのシフト加速がアジュールにどの程度恩恵をもたらしているか不透明だったが、今回の決算で明確になった」と語った。

マイクロソフトは業務ソフト「オフィス」やアジュールなど、ソフトウエアとサービスを「コマーシャルクラウド」事業にまとめており、投資家は大型法人顧客への販売状況を示す指標として注目している。

コマーシャルクラウド事業の粗利益率は71%で、前年同期の67%から上昇した。

パソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」やゲーム機「Xbox」などを含むパーソナルコンピューティング事業の売上高は14%増の151億ドル。リフィニティブのアナリスト予想平均である135億ドルを上回った。

マイクロソフトは昨年11月、新型コロナの感染拡大を背景としたゲーム需要の取り込みを狙い、ゲーム機「Xbox Series X」と「Xbox Series S」を発売した。

世界的な半導体不足を背景に、Xboxはハードウエアの在庫が逼迫したが、それでも売り上げは86%増えた。フッド氏は「依然として需要が供給を上回っており、今後もこうした状況が続くとみている」と述べた。

ゲーム事業の売上高は、四半期として初めて50億ドルを突破。ゲーム機の販売に加え、ゲームのサブスクリプション(継続課金)などが寄与し、Xboxのコンテンツ・サービス収入は40%増加した。

ビジネスSNS(交流サイト)「リンクトイン」の売上高も23%増加。新型コロナの影響で企業が休業を強いられる中、増収率が低下していたが、コロナ禍前の前年同期に記録した24%までほぼ回復した。フッド氏は、リンクトイン上の広告が回復をけん引したと指摘した。

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