[東京 8日 ロイター] – 総務省が8日発表した11月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出は前年比1.1%増で、2カ月連続で増加した。 ロイター予測調査は減少予想だったが、増加を維持した。10月には昨年同月の消費増税による落ち込みの反動で13カ月ぶりの増加となったが11月もその傾向が継続しており、増税による影響はほぼ解消した。ただ、季節調整済み前月比1.8%減となっており、足元の勢いはまだ弱いといえそうだ。
前年比で増加した項目は携帯通信料や自動車購入費、家具・家事用品など、耐久財の購入では、増税による落ち込みの影響は剝落。家賃、光熱・水道費や食品など生活必需支出も増加した。
一方、減少した項目は鉄道・航空運賃や外食、パック旅行、交際費などで、外出自粛の影響が大きく出た。
12月以降は、新型コロナウイルス感染が再拡大し「GoToキャンペーン」が一時停止となったことなどからサービス消費は一段と落ち込む可能性があり、消費の行方は予断を許さないとみられる。
実収入は前年比0.6%増と、これまでより伸びが鈍化。世帯主収入が減少を続ける中、配偶者収入の増加で下支えしている形が続いている。