米総合PMI、12月は鈍化 コロナ感染再拡大で

ロイター
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米ケンタッキー州の製造工場
IHSマークイットが16日公表した12月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は55.7と、11月の58.6から低下した。ケンタッキー州ルイビルで2016年9月撮影(2020年 ロイター/Bryan Woolston)

[ワシントン 16日 ロイター] – IHSマークイットが16日公表した12月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は55.7と、11月の58.6から低下した。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための封鎖措置によってサービス業が打撃を受けた。

指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。

米国では新型コロナの新規感染者が急増している。ロイターの集計によると、死者数は14日時点で30万人を超えた。多くの地域は新たな事業規制を導入している。一部の消費者はショッピング街やレストラン、バーを避けており、サービス業が低迷している。

IHSマークイットによると、新規受注は伸び続けたものの、一時的な事業閉鎖や消費者が抱く不透明感が抑制要因となった。また、企業は輸出向けの新規受注が減ったと報告。主要な輸出先で封鎖措置が再び導入されており、国外需要が軟調だった。

供給網の混乱も引き続き障壁となっている。IHSマークイットは「納品の遅れが、比較可能なデータがある2007年以降最も幅広く見られた」とした。

PMIの鈍化は、第4・四半期に国内総生産(GDP)が急減速したとのエコノミストの見方と一致する。第3・四半期GDPは年率33.1%増と過去最大の伸びを記録していた。第2・四半期GDPは31.4%減と、政府が統計を開始した1947年以来最も大きな落ち込みだった。

新型コロナ感染が急増しているほか、3兆ドルを超える支援策の資金が枯渇する中、第4・四半期GDP予測はおおかた年率5%増を下回っている。

PMIの内訳は、新規受注指数が55.1と、11月の57.5から低下。サービス業PMIは55.3と、11月の58.4から低下した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は55.9だった。サービス業は米経済の3分の2以上を占める。サービス業の新規事業指数は55.0と、11月の57.6から低下した。サービス業の雇用指数は53.9と、11月の57.8から低下した。

製造業はまちまちな内容だった。製造業PMIは56.5と、11月の56.7から低下。エコノミスト予想は55.7だった。製造業は米経済の11.3%を占める。製造業の新規受注指数は55.7と、11月の57.4から低下。一方、雇用指数は52.1と、11月の51.7から上昇した。

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