食品卸最新決算分析&中間流通売上高トップ150ランキング
新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大下にあっても、わが国流通産業はライフラインである食の供給を止めることなく、消費者に届けることができた。そこで食品卸が果たした役割は大変大きい。一方でコロナを契機に、卸を取り巻く環境も激変しようとしている。その最前線と食品卸各社の取り組みに迫る。まずは中間流通売上高トップ150ランキングと、大手食品卸各社の最新動向を見ていく。
食品卸の最新決算増収多数も減益目立つ
本稿では前半で大手食品卸各社の2019年度決算の模様をダイジェストで解説し、後半で、コロナ禍における食品卸の取り組みと20年度第1四半期決算をまとめた(注・本稿では19年度決算はランキングに合わせて単独数値を採用するが、20年度の第1四半期決算は連結ベースの数字で解説する)。
食品卸の19年度決算は、消費増税に伴う駆け込み需要やコロナ感染拡大期の買いだめ需要の高まり等により、売上が伸びた企業が目立った。その一方で、小売業の競争激化に伴う取引の見直し、人手不足を背景とした物流コストの上昇等により、収益性が悪化した企業も見られた。
業界最大手の三菱食品(東京都/森山透社長)の20年3月期決算(単独、以下同)は、
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