訂正:オイシックス、21年3月期は21.6%の営業増益予想、宅配需要の増加見込む

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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オイシックス・ラ・大地
オイシックス・ラ・大地は5月21日、2021年3月期の連結営業利益が前期比21.6%増の30億円になりそうだと発表した。

 食品宅配のオイシックス・ラ・大地は5月21日、2021年3月期の連結営業利益が前期比21.6%増の30億円になりそうだと発表した。6月から段階的に外出自粛要請が緩和されることを前提としているが、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとした食材宅配需要の増加を織り込んだ。売上高は9.8%増の780億円、純利益は51.9%増の12億円を見込む。

 同社の20年3月期連結決算は、売上高が前期比11.0%増の710億円、営業利益が6.7%増の24億円、純利益は66.9%減の7億円だった。3月以降、新型コロナの影響で宅配需要が高まり、売上高を約9億円、利益を2億5000万円押し上げた。純利益については、前期は2018年10月1日に「らでぃっしゅぼーや」を統合した効果もあり純利益を大きく計上していたが、今期は前期の統合による法人税軽減効果が剥落したことなどが主因となり、大幅減となった。(※注 純利益減の事由について記事修正)

 セグメント別では、「オイシックス」がテレビCMの効果やミールキット商品「キット・オイシックス」のヒットなどで会員数が約4万人増加。売上高は21.0%増の358億円、セグメント利益は19.0%増の48億円となった。

 「大地を守る会」と「らでぃっしゅぼーや」では、会員の減少が響いて減収減益となった。大地を守る会の売上高は3.3%減の105億円、セグメント利益は6.1%減の15億円。らでぃっしゅぼーやの売上高は16.9%減の149億円、セグメント利益は20.2%減の26億円だった。

 宅配需要の急増に出荷能力が追いつかず、「オイシックス」ブランドでは3月26日から約1カ月間、新規会員の獲得を停止していたが、2021年9月には神奈川県海老名市で新物流施設が稼働を開始する予定で、出荷能力は約3倍になる。

 

※20.5.25 22:20:記事修正しました。「持分法適用化したウェルカム(日本国内で「ディーン&デルーカ」を運営)と買収した米パープルキャロットののれん償却で特別損失を計上したことから、純利益は大幅減となった」としていた記述、ウェルカム社ののれん減損は営業外費用として、パープルキャロットののれん償却は営業費用として計上されており、純利益の大幅減益には当たらない。3月期減益の主な理由としては、前期は2018年10月の「らでぃっしゅぼーや」統合による効果もあり純利益が大きく計上されており、今期が相対的に減益という結果となった。また、神奈川県海老名市の新物流施設稼働は「今年9月」としておりましたが、正しくは「2021年9月」。関係者並びに閲覧者の皆様には、大変ご迷惑をおかけいたしました。

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