メニュー

ラオックス、19年12月期は31億円の営業赤字、グループで160人の希望退職を募集

銀座を歩く人
2月14日、ラオックスは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、希望退職者を募集すると発表した。写真は2017年2月、東京・銀座で撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

 免税店大手のラオックスが発表した2019年12月期の連結営業損益は31億円の赤字だった。日韓関係の冷え込みによる韓国人客の減少や中国からの団体ツアー客の減少などが響き、客単価が落ち込んだ。今期は新型コロナウイルスの蔓延による訪日客減少も見込まれることから、希望退職を募集し固定費を削減する。

 同社が営業赤字を計上するのは2期連続。不振店舗の減損損失など37億円余りの特別損失を計上したことで、19年12月期の最終損益は78億円の赤字(前期は10億円の赤字)となった。

 貿易・越境EC(インターネット通販)などを手がけるグローバル事業の売上高が伸びたことで、連結売上高は9.8%増の1295億円となったものの、ギフト販売子会社シャディを含む生活ファッション事業、不動産・飲食を含むエンターテインメント事業の営業赤字が全体の足を引っ張った。

 ラオックスでは2月17日から3月6日まで、40歳以上で勤続2年以上の正社員・契約社員を対象に140人程度の希望退職を募集する。また、子会社のシャディでも50歳以上で勤続10年以上の社員を対象に20人程度の希望退職を募る。いずれも退職日は3月31日。

 希望退職の実施に伴い、20年12月期に特別損失を計上する予定。連結業績への影響については確定次第、公表する。業績悪化の責任を取って、社長と取締役執行役員の3月の月額報酬はゼロとする。