マルハニチロ株式会社は2月3日、第3四半期(4-12月期)の決算を発表した。売上高は6984億円(前年同期比2.3%減)、営業利益は160億円(同20%減)、経常利益は186億円(同20.6%減)、四半期純利益は129億円(同25.2%減)となった。
増税後の消費者マインドの低下や台風などの自然災害、さらに国内における水産物取扱量の低調に加え、原材料費や物流費の高止まり状態も続いていることから、減収減益となった。
国内外の調達・販売を行っている商事事業においては、売上高3430億円(前年同期比2.0%減)、営業利益32億円(同12.4%減)となっている。水産が量販・外食向けの販売が好調だったものの、中国向けの高級食材の販売不振などにより減益に。一方畜産は、牛肉・豚肉の取扱量が増加したことなどから増収増益となったが、商事事業のトータルでは減収減益に。
加工事業は売上高が1794億円(前年同期比0.7%減)、営業利益は62億円(同4.6%増)となった。家庭用加工・冷凍食品が天候不順や工場の稼働減により減収減益であったが、業務用食品が好調に推移したため下支えとなった。
その他の事業では、漁業・養殖は取扱量や出荷量が増えたため売上高は前年同期比11.2%増となったが、マグロの原価高、カツオの魚価安により大幅に利益率が低下したため、営業利益は95.8%減と厳しい結果に。また、海外事業は北米における漁獲量減がひびき減収減益、物流事業では、冷蔵保管事業の好調により増収増益となっている。
この結果を受けてマルハニチロは2月3日、19年5月に公表した20年3月期の通期連結業績予想を下方修正し、売上高9100億円、営業利益175億円、経常利益195億円、四半期純利益13億円とした。