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実質消費支出11月は前年比2.0%減、増税後の反動減なお続く

都内の様子
1月10日、総務省が発表した11月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出は前年比2.0%減の27万8765円となった。写真は2018年10月、都内で撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 10日 ロイター] – 総務省が10日発表した11月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出(変動調整値)は前年比2.0%減の27万8765円となった。

ロイターの事前予測調査では同1.7%減が予想されていた。

季節調整済み実質消費支出は前月比2.6%増だった。

前月比ではプラスになったものの、消費増税による反動減が残った格好だ。

実質の増減を費目別にみると、増加した費目では教養娯楽が前年同月比3.4%増、保健医療が同6.0%増、食料が同0.2%増だった。一方、減少した費目では、その他の消費支出(仕送り金、交際費など)が前年同月比6.4%減、教育(授業料等)が同17.1%減、家具・家事用品が同13.1%減、被服及び履物が同6.8%減だった。

総務省は、支出が減少した費目について「消費増税後の反動減に加えて、暖冬により背広服や婦人コート、ふとんなどの売り上げが減少している」と指摘。一方、増加した費目について食料品は市販の弁当や惣菜など、いわゆる「中食需要が伸びている」と説明した。すし(弁当)、サラダの消費が増加したという。

今回の家計調査は、消費税8%から10%への引き上げ後の反動減が注目されていた。2014年4月に実施された消費税5%から8%への引き上げ後の、2014年5月の家計調査では実質8.0%減だったが、今回は実質2.0%減にとどまった。ただ総務省は「(19年10月のマイナス5.1%と比較して)マイナス幅が小さくなったが、マイナス幅は残っているので反動減が終わったというわけではない。プラスに転じた費目もあるものの、引き続き注視したい」とした。