[東京 19日 ロイター] – 財務省が19日発表した貿易統計速報によると、7月の貿易収支は2496億円の赤字だった。赤字は2カ月ぶり。ロイターの予測中央値は2000億円の赤字だった。中国向け自動車部品や半導体等製造装置の輸出が減少した。
財務省幹部は中国向け輸出について「中国経済が緩やかに減速している影響を受けた可能性がある」との見方を示す一方で、「輸出額は7月としては歴代3位で、依然として高い水準だ」との認識も示した。
中国向け輸出は前年比9.3%減の1兆2288億円と5カ月連続で前年実績を下回った。液晶デバイス製造用などの半導体等製造装置が前年比31.5%減、ギアボックスなど自動車部分品が同35.0%減となった。
全体の輸出は前年比1.6%減の6兆6432億円と8カ月連続で前年実績を下回った。
米国向けは前年比8.4%増の1兆3554億円と10カ月連続増となったものの、アジア向けが同8.3%減の3兆4617億円と9カ月連続で減少した。
全体の輸入は前年比1.2%減の6兆8928億円と3カ月連続で前年実績を下回った。イランからの原粗油やアラブ首長国連邦(UAE)からのナフサ、台湾からの集積回路(IC)などが減少した。
(志田義寧 グラフ作成・編集:田中志保)