[東京 19日 ロイター] – 総務省が19日発表した6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は101.6となり、前年同月比で0.6%上昇した。5月の0.8%上昇からプラス幅は縮小し、2017年7月の0.5%上昇以来の低水準となった。ガソリンが前年同月比マイナスに転じるなど、エネルギーが押し下げ要因となった。
コアCPIは、ロイターがまとめた民間予測も0.6%上昇だった。
総務省では、消費者物価は「緩やかな上昇が続いている」(幹部)としている。
6月から大手が値下げプランをスタートさせた携帯電話通話料は前年同月比5.8%下落(前月は4.3%下落)し寄与度はマイナス0.12、寄与度差はマイナス0.03となった。
消費者物価の押し下げ要因となったエネルギーは同1.2%上昇で前月の同3.7%上昇から上昇幅が縮小した。電気代と都市ガス代は、昨年末の原油安の影響で上昇幅が縮小。一方、ガソリンは、今年2月以来の下落となった。
宿泊料は2.1%上昇(5月は0.2%下落)と上昇に転じた。これは、調査日が中国の祝日に当たったことによる特殊要因。
また、生鮮食品を除く食料は1.2%上昇(5月は1.0%上昇)と上昇幅を拡大させた。アイスクリームやカップ麺、前年に増量キャンペーンをしていたポテトチップスなど幅広く上昇しているという。
構成する523品目のうち、上昇したのは303品目で割合は57.9%と前月の56.6%から上昇。下落は162品目、変わらずは58品目だった。
総合指数は前年比0.7%上昇、生鮮食品とエネルギーを除く総合(コアコアCPI)は前年比0.5%上昇でそれぞれ前月と変わらずだった。