[東京 12日 ロイター] – 内閣府が12日に発表した4月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比5.2%増となった。3カ月連続の増加。ロイターの事前予測調査では前月比0.8%減と予想されており、結果はこれを上回った。
前年比では 2.5%増だった。 内閣府は、機械受注の判断を「持ち直しの動きがみられる」に上方修正した。
製造業は前月比16.3%増、非製造業は同1.2%増となった。また、外需は同24.7%減となり、3カ月ぶりの減少となった。
4月はまだ米国が中国への関税引き上げの第4弾を発表する前であり、一部に摩擦緩和への期待もあった時期。また海外経済にこだわらず、国内では非製造業を中心に省力化投資などが活発化していたとみられる。
ただ5月以降の受注動向については予断を許さないと多くの調査機関が指摘している。実際、5月の景気ウォッチャー調査でも企業関連のウォッチャーからは5月中旬以降の受注落ち込みを指摘する声などが寄せられており、企業の景況感は悪化している。内閣が先月発表している4─6月期の受注見通しは大幅増加となっているが、その後の米中摩擦の深刻化を受けて、相当下振れするとの見方が多い。
機械受注統計は機械メーカーの受注した設備用機械について毎月の受注実績を調査したもの。設備投資の先行指標として注目されている。