[東京 5日 ロイター] – 総務省が5日に発表した2月の家計調査によると、全世帯(単身世帯除く2人以上の世帯)の消費支出は27万1232円となり、前年同月に比べて実質で1.7%増加(変動調整値)した。増加は3カ月連続で、総務省は基調判断を「持ち直しの動きがみられる」に据え置いた。
ロイターが民間調査機関に行った聞き取り調査では前年比2.1%増が予想されていたが、結果はこれを下回った。
増加に最も寄与したのは自動車購入などの「交通・通信」で、実質前年比で6.7%増となった。3カ月連続の実質増加で、好調な販売側統計と整合的な動きとなっている。スポーツ用品を中心とした「教養娯楽」や、エアコン、洗濯機などの家庭用耐久財も増加した。
また2月は気温が高めで推移したこともあり、外食などが増加する一方、電気代や灯油などの消費は減少した。
1月に設備の修繕・維持といったリフォーム関連が大きく増加したが、2月は減少に転じるなど、総務省では今年10月に予定されている消費増税をにらんだ駆け込み需要について「特に感じられない」としている。
単身世帯を含む「消費動向指数(CTI)」によると、世帯あたりの平均となる世帯消費動向指数(総世帯)が実質で前年比1.7%上昇、季節調整済み前月比は0.6%低下となった。
世帯全体の消費支出総額の推移となる総消費動向指数は実質で前年比1.3%上昇、前月比0.1%上昇となった。