日本の小売業1000社ランキング2022 収益認識基準会計で勢力図激変!?【特別編集版】

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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ウエルシアHDが売上高1兆円超え

 業態別に総売上高を見ていくと、主要10業態のうち、SMCVS、衣料品専門店、ディスカウントストア(DS)の4業態が業績を伸ばした。全業態の総売上高に占める業態別シェアでもこれら4業態が昨年より伸長している。

 SMの総売上高は184831億円で、前年から6.1%増加。業態別シェアは昨年から1.5ポイント伸びて23.9%と、すべての業態の中で最もシェアを伸ばしている。しかしこれは、売上高7373億円(2112月期)の西友(東京都)が新たにランキングに追加されたことや、一部GMS企業がSMに区分変更されたことなどが影響している。この特殊要因を除くと、実質的な総売上高は1000億円程度減少したことになる。

 DgSの総売上高は対前年比1.0%減の93900億円で、前年よりわずかに減少した。SMと同じく20年度の反動減の影響が大きいとみられる。しかし、3年連続で業界首位を走るウエルシアHD222月期の売上高は対前期比8.0%増の1259億円で、1兆円の大台を超えた。

 昨年に続き、業態別で最も総売上高が落ち込んだのは百貨店だ。総売上高は対前年比22.0%減の32289億円。1000位以内の企業数も昨年から4社減少して58社だった。コロナ禍での事業環境悪化に加え、一部企業が「収益認識に関する会計基準」を適用したことから売上高が大きく減少している。しかし、コロナ禍の大打撃を受け、最終赤字が相次いだ20年度と比較すると、21年度は増収・黒字確保となった企業も少なくない。しかし、徐々に日常が戻りつつあるとはいえ、インバウンド需要の回復にはまだ一定の時間がかかりそうだ。前年の反動増の域を出ない百貨店各社にとっては、まだまだ厳しい状況が続くとみられる。

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