週刊コンビニニュース ローソン、「からあげクン」を値上げへ

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1週間のコンビニエンスストア(CVS)に関するニュースをまとめた週刊コンビニニュース。発売から36年が経過し、今やローソンの看板商品となった「からあげクン」が値上げを実施する。言うまでもなく、背景にあるのは世界的な原材料価格の高騰や各種コストの上昇だ。コンビニで馴染みのある商品にも影響が及ぶとなれば、サプライチェーンへの影響の深刻度がうかがえる。調達・生産・物流・販売、そして消費も含め、それぞれの立場で少しでもコスト圧縮を可能にする新しいサプライチェーンの登場が待望される(4月12日~18日のニュースをまとめました)。

ローソン

セブン-イレブン
植物工場のレタスを使用したカット野菜を発売

 セブン-イレブン・ジャパン(以下、セブン-イレブン)は4月19日、カット野菜の新商品「セブンプレミアム 宮城県美里町産5種のリーフレタス」(税抜178円)を、東北エリアの店舗で発売する。カット野菜には、昨年10月に竣工した「美里グリーンベース」で生産されたレタス5種を使用。農業生産法人の舞台ファームが運営する「美里グリーンベース」は、天然光とLEDを併用した光源で植物を成長させ、安全・安心な野菜を安定的に供給できる日本最大級の植物工場。セブン-イレブンでは今後、カット野菜以外にも活用の幅を拡げていく予定としている。

 また、セブン-イレブンでは4月20日より、複数の穀物を配合したパンを使ったサンドイッチの新商品2品を全国発売する。サンドイッチには、全粒粉の小麦やライ麦、オートミール、大麦など、複数の穀物(マルチグレイン)を配合した、食物繊維を豊富に含む健康感のあるパンを使用。酸味のある人参サラダと蒸し鶏を合わせた「キャロットラペ&チキンサンド」(税抜320円)、たんぱく質が豊富な豆をトマトソースで煮込んだ「チリコンカンサンド」(340円)の2品を販売する。

ファミリーマート
「極うま中華」8種類を新発売
フードドライブで約20トンの食品を寄付

 ファミリーマートは4月12日から、同社商品でもとくに人気の高い中華料理8種類を、新たに「極(ごく)うま中華」シリーズとして全国発売する。「町中華」「ガチ中華」「シビ辛」など、中華料理が再注目されていることを受け、店舗で好評な商品の味付けや製法を変えてリニューアル。有名中華料理チェーン店監修の商品も含め、8商品を「極(ごく)うま中華」としてラインナップする。

 またファミリーマートは4月12日から、総額約10億円分の無料クーポンが抽選で当たる「ファミマ ザ・クーポン・フェス」を開催。Yahoo!JAPANアプリ、SmartNews、auスマートパス、Twitter、Drive Onのアプリから抽選に参加するだけで、全国の店舗で使える無料クーポンが当たる。また、ファミマのアプリ(ファミペイ)、楽天ポイントカードを提示しての買物についても抽選に参加できる。

 そのほかファミリーマートでは、昨年4月から全国の店舗で展開している「ファミマフードドライブ」で、今年2月までに回収した約20トンの食品を、協力パートナー197団体に寄付した。寄付した食品はこども食堂やフードパントリーで役立ててもらう。なお、「ファミマフードドライブ」の実施店舗は、全国で1225店となっている(4月15日現在)。

ローソン
「ちんちくりん」監修のお好み焼とバーガー
発売以来初となる「からあげクン」の価格改定

 ローソンは4月19日から中四国地方の店舗で、広島県の人気お好み焼店「ちんちくりん」が監修したお好み焼と広島焼き風バーガーの2品を発売する。「ちんちくりん」は1999年に広島県で創業した人気のお好み焼・鉄板焼店で、現在、広島県と東京都、埼玉県、米国ロサンゼルスで計14店舗を展開する。外側がパリッと、中はもっちりとした食感と甘み、風味豊かな麺のお好み焼に定評がある。

  • 「広島お好み焼 牛しょぶり焼」(税込550円)
  • 「広島焼き風バーガー」(216円)

 4月15日に発売36年を迎えたローソン看板商品の「からあげクン」。累計販売数は3月末に37億食を突破し、これまでに延べ321種類のフレーバーを展開してきた。そんな「からあげクン」が、昨今の原材料価格の高騰、包材や輸送コストなどの上昇により、5月31日から発売以来初の価格改定に踏み切る。税込216円を238円に改定するが、従来どおり、鶏肉や小麦粉などは国産原料を使い、1食(5個)あたりの糖質量は8gに抑える。

ミニストップ
ホイップたっぷりのスイーツ

 ミニストップは4月12日から、スイーツのブランド~FUN!FAN!SWEETS~の第4弾として、「ホイップまみれのショートケーキ」(税抜260円)を発売する。ホイップ好きの人向けにホイップをメーンにしたショートケーキで、たっぷりのホイップクリームに、スポンジ、甘酸っぱい苺ムース、苺ソース、苺ジャムを合わせ、ショートケーキ仕立てにした。

 また、人気のボリューム系弁当シリーズ「ずっしり極!」の新商品、「ずっしり極!大好き中華弁当」(税抜556円)も4月12日に発売。シリーズ初の中華メニューで、香ばしく炒めた高菜炒飯、チリソースを絡めた鶏唐揚げ、ジャンボ焼売、甘酢を絡めた肉団子の4種類の中華が楽しめる弁当に仕立てた。

 そのほかミニストップでは4月14日、寺岡精工が開発したペットボトル減容回収機「ボトルスカッシュ」を、千葉県内の直営店4店舗に設置した。回収したペットボトルは、ボトルtoボトルの取り組みに活用されるほか、5本1円として集計し、イオン環境財団に寄付。植樹活動に役立てられる。

 4月15日には、これからの季節に人気のハロハロ・果実氷シリーズを発売。初登場の「ハロハロパチパチレモンコーラ」(税抜360円)、定番の「ハロハロラムネ」(341円)、ハロハロ果実氷の「ハロハロ果実氷白桃」(360円)と「ハロハロ果実氷メロン」(360円)、氷と果実を組み合わせた「氷マンゴー」(323円)の5品をラインナップする。

ポプラ
プラスチック資源循環促進法施行に対応した取り組み

 ポプラは2030年度に向けた実行計画において、特定プラスチックを2018年度対比で削減率50%にする目標を掲げている。店舗においては、7月にカトラリーのスプーン・フォークはコーヒー豆カスを使用したバイオマスプラスチック製に切り替え、マドラーは木製に変更。先割れスプーンは在庫が無くなり次第、配布を中止する。ストローについてはすでに1月からバイオマス配合に変更している。また、プラスチック削減に向けた啓蒙活動も併せて実施していく。

記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

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