意外!ネットスーパー利用実態調査、中高年層の利用広がるも、若年層の取り込みに課題
新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大で利用が拡大したネットスーパー。しかし実際にはどれくらいの人に、どのような使われ方をされているのか。買物手段としてのネットスーパーの存在感はどれほど高まっているのだろうか。消費者へのアンケート調査によってその実態を明らかにする。
■ネットスーパーの利用に関するアンケート
エリア:全国/2021年12月10日~12月14日/POB会員「レシート de Ponta」サイトによるインターネットリサーチ
根強い実店舗の支持、50~60代で利用進む
mitoriz(東京都/木名瀬博社長:2022年1月、ソフトブレーン・フィールドから社名変更)は、全国約100万人(提携社を含む月間アクティブ会員数)の消費者モニターからレシートとアンケート回答を収集した購買証明付き購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy(以下、POB)」を保有し、消費者の購買行動やその背景などを分析している。
今回はネットスーパーの利用状況について、レシート投稿サービス「レシート dePonta」の会員にインターネットアンケート調査を実施した。回答者は20代~60代の各年代147人の計735人。関東エリアの在住者が40.3%で最も多く、関西エリアが20.0%、中部エリアが16.3%でこれに次ぐ。回答結果は、年代別の回答数に比重値を乗じて調整した「ウエイトバック集計」を採用し、年代別人口構成比による偏りを排除し全体の傾向を調べた。
まず、日常的な生活必需品の購入先を聞くと、「実店舗のみ」(72.6%)が最も多く、「実店舗とネットスーパー併用」(27.0%)は3割に満たず、いまだネットスーパーの利用者は少数派のようだ(図表❶)。年代別回答をみると、20代、30代、40代では「実店舗しか利用しない」の割合が78.9%、74.8%、74.8%と7割を超える。
一方で、50代、60代では「実店舗とネットスーパー併用」の割合が34.7%、29.3%と3割前後存在しネットスーパーの活用が比較的進んでいる(図表❷)。なお、本調査のネットスーパーには、全国でサービスを展開し利用者も多い「生協宅配」を含んでいる。生協宅配はとくに年齢の高い層の利用が多い特徴があり、この点も50~60代でネットスーパーの活用が進んでいる結果に表れていると考えられる。
「実店舗のみ」の利用者にその理由をたずねた。すると、
ネットスーパー新時代 の新着記事
-
2022/01/31
小売経営、サプライチェーン改革の請負人が教える、ネットスーパー参入前に行うべきこととは -
2022/01/31
人口減少時代、ネットスーパーの必然性が高まる理由と、新たな食品小売のビジネスモデルとは -
2022/01/31
食のEC市場は22年に11兆円に!?米国に学ぶ食のEC化4つの対応策と戦略とは -
2022/01/28
角井亮一氏が解説!「ネットスーパーは商圏を実店舗より狭く、既存顧客向けにすべき」理由とは -
2022/01/28
食品ロスを生まないサプライチェーン構築へ!急拡大続く食材宅配EC「Oisix」の次なる成長戦略! -
2022/01/28
自前のダークストア開始、ウォルトの戦略とは?、スーパー、コンビニとの提携続々
この特集の一覧はこちら [18記事]
関連記事ランキング
- 2024-09-10食品スーパー売上高ランキング2024 上位の順位変動が示す弱肉強食
- 2024-09-103期以上連続増収増益SMは3社、前年と同じ顔触れ ヤオコーとあと2社は?
- 2024-09-06「ボンベルタ成田」を改装、千葉県初の「そよら」業態
- 2024-10-01トライアルら出店でスーパーマーケット超激戦区に、宮城県利府エリアの勝者は?
- 2024-09-11「PLUS」業態の最新店「肉のハナマサPLUS 押上店」をレポート!
- 2024-09-09【特別編集版】総売上2年連続増加!日本の小売業1000社ランキング2024
- 2024-09-30セブン&アイと外資、オーケー関西進出後…専門家が語る流通業界再編のゆくえ
- 2024-09-17中国・四国の小売業県別売上ランキング2024 売上高8000億円超!新生フジが存在感
- 2024-09-14関東の小売業都県別売上ランキング2024 オーケー、ベルクが2ケタ増収!
- 2024-09-25市場規模拡大、寡占化進行!小売業12業態、最新市場規模&占有率2024