アルビス池田社長が描く、売上1000億円達成への道筋
北陸を地盤に食品スーパー(SM)69店舗を展開し、売上高1000億円の大台を目前に控えるアルビス(富山県/池田和男社長)。同社は小型店舗「albis KULA*SU(アルビスくらす)」の展開やプロセスセンター(PC)の増強などさまざまな戦略を打ち出している。
同社の基本戦略と中長期的な計画について、池田社長に聞いた。
小型店フォーマットの出店を加速!
──現在の市場環境をどうとらえていますか。
池田 生活防衛意識の高まりとともに、消費者の買物の仕方が大きく変化しています。とくに北陸エリアでは高齢化と単身世帯の増加が進行し、商圏ごとのニーズの多様化がいちだんと鮮明になってきました。
こうした変化に対して、価格だけで選ばれる店舗ではなく、価値を感じて「また来たい」と思っていただける店づくりがより重要になっていると認識しています。そのため当社では、価格と価値の両面でお客さまから選ばれ、高収益を実現する新たなフォーマットの出店戦略を進めています。
──具体的には、どのような店舗フォーマットを展開していますか。
池田 「アルビスくらす」という小型店舗を展開しています。2024年3月から小型店3店舗を改装し、「アルビスくらす」化しました。今後、既存商圏の空白を埋めるフォーマットとしても有効なのではないかと考えています。
アルビスくらすは簡便・即食ニーズへ対応するとともに、販促費や人件費を可能な限り抑えた構造としています。実際に、「アルビスくらす泉が丘中央店」(石川県金沢市)や「アルビスくらす内灘店」(石川県内灘町)では、精肉部門はアウトパック商品を中心に据え、鮮魚・総菜部門は社員3人程度で運営しています。
チラシを打たずとも安定して集客できており、販管費率は標準店比で約4ポイント(pt)低減しています。一方で、粗利益率は約3pt下回るものの、販促費・人件費を含む販管費率の低下がそれを上回るため、最終的な収益性では標準店比で約1pt上回っています。
25年8月には、富山市中心部・総曲輪(そうがわ)に「アルビスくらすSOGAWA」(富山県富山市:以下、総曲輪店)を開設しました。こちらは、これまでの立地とは異なる「都市型店」の位置づけです。売場面積は約100坪とコンパクトで、
本記事でわかることは
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