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商品の購買動向からカテゴリー成長の機会を見出す手法とは

カテゴリー成長の機会分析の3 回目は、5 つのビジネス・クエスチョン「④どの商品が来店促進、ついで買い、購買量拡大、利益創造に貢献するか」について解説していきたい。

 先に触れておきたいのは、前号で紹介したテンプレートはカテゴリーの業績全体を俯瞰するためのテンプレートで、カテゴリーを一つの事業部としてとらえた経営ダッシュボードである。ビジネス・クエスチョン④のテンプレートは、シンプルに「購買」という観点から俯瞰するものである。

 どのくらい店を利用してくれているのか、どれだけ買ってくれているのか、頻度は、そして1回当たりの買上金額・点数はどのぐらいかということである。そのため、前回のテンプレートと重複する指標も使われている。この指標を読み解きながら、カテゴリーの機会を考察するのだが、以下はその際の参考としていただきたい。

ユニット・コントロールは結果的に、具体的に差別化された商品戦略にするための決め手となる(写真はイメージ、SDI Productions/iStock)

テンプレート指標から機会を考察する

 最初のポイントは、市場における浸透率と自社顧客の利用率、「そのカテゴリーの商品を消費者が購入する際に、自分たちの店は利用されているのか」である。利用率が市場と比べて低ければ、自店のそのカテゴリーは消費者から見て魅力が低いと言える。第11回でカテゴリーの役割について触れたが、来店目的のカテゴリーは、自社のほかのカテゴリーと比べて利用率が高くなければならない。同時に市場の数字に近い、つまり市場でそのカテゴリーを購入する人の多くが、その際に自店を利用することをめざすべきである。

 次のポイントは、

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