「ブランドPL」を「マネージ」する方法とは?

桂 幸一郎(カンタージャパン)
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前回、ブランドPLについて説明した際に、ブランドPLを「マネージする」ということに関しては触れていませんでした。ブランドPLがしっかり把握できるという前提のもと、「ブランドマネージャーがブランドPLの責任を持つ」と定義づけている企業は多いと思います。ただしそこには、「利益が出るように業務を行うこと」以上に大きな責任が伴います。

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ブランドPLをマネージすることはまさにマーケティングプランの一丁目一番地だ
(写真はイメージ kazuma seki/iStock)

ブランドPLを「マネージ」することの本質

 たしかにブランドPLの責任は利益を出すことであることに間違いはないのですが、正確に言うと「計画どおりに利益を確保し、その中で将来への布石も打つ」ということかもしれません。

 会社の計画や利益に関しての考え方もあるので一概には言えませんが、たとえばブランドの利益が計画を上回っていた場合、将来に向けての投資となるような強化策を立案することも大切です。

 当然、利益が計画どおりに確保できなさそうな場合は、本来は実施を予定している施策の中からダメージの少ないものを選んで中止や延期を検討することも必要になります。つまり、ブランドPLをマネージすることは、「財務部門に言われて何かをする」のではなく、前もって利益進捗を見ながら、マーケティング施策を調整したり、場合によっては、他部門の計画に対して議論する役目も果たしたりすることが理想かもしれません。

 日本のビジネスパーソンは予算のカットは比較的上手なので、このコラムでは追加投資を検討することについて考えてみましょう。

自信を持って「上方修正」を判断するために

 マーケティング活動でよくあるのが、

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