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セブン-イレブン、日販コロナ前越えの理由とSIPストアが鍵握る成長戦略とは

コンビニ復活 メインイメージ

セブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長:以下、セブン&アイ)は国内コンビニエンスストア(CVS)事業で業績を回復させ、海外CVS事業でも北米で大きく勢力を拡大している。こうしたなか同社は中期経営計画のアップデートを発表。国内外のCVSの次なる成長の道筋を示し、大きく動きだしている。

国内外のCVS事業の成長にフォーカス

 セブン&アイの2023年2月期業績は、営業収益が対前期比35.0%増の11兆8113億円、営業利益が同30.7%増の5065億円、当期純利益が同33.3%増の2809億円と増収増益で、過去最高益を達成した。

 業績を牽引したのが米セブン-イレブン(7-Eleven)だ。22年12月期の営業総収入は同71.1%増の8兆7638億円、営業利益は同76.4%増の3965億円と大幅な増収増益となっている。21年5月に買収手続を完了した米CVSスピードウェイ(Speedway)の業績が期初から取り込まれたことに加え、統合効果が想定以上に発現したこと、米国でのガソリン小売価格が記録的な高水準で推移したことが主要因だ。期末店舗数は1万3167店となり、店舗から半径2マイル(約3.2㎞)以内では米国人口の50%以上をカバーするまでになっている。

業績を牽引する米セブン-イレブン店舗数は1万3167店まで広がっている(22年12月期末)

 セブン&アイは23年3月、25年度までの中期経営計画をアップデートした。30年にめざすグループ像として「食を中心とした世界トップクラスのグローバルリテールグループ」を掲げ、国内外のCVS事業にフォーカスし、グループの競争力の源泉である「食」の強みに立脚した成長戦略をさらに加速させていく方針だ。

 米セブン-イレブンでは、フレッシュフードや専用飲料、プライベートブランド(PB)などのオリジナル商品の開発と販売を強化し、25年度までにオリジナル商品の売上高構成比を34%まで引き上げる。また、20年度から年平均73%増と、売上高を急成長させているデリバリーサービス「7NOW」もさらに拡大し、25年度には10億ドルの達成をめざす。

 さらに、22年1月に

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