加藤産業・加藤和弥社長が語る「市場縮小時代の企業成長」とは

聞き手:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
構成:サテライトスコープ:森本守人
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卸売業150社大

加工食品、飲料はじめ幅広いカテゴリーの卸売を手掛ける加藤産業(兵庫県)。力を入れる「提案型営業」が支持を獲得、コロナ禍でも業績は堅調に推移する。国内は人口減少が進むが、付加価値を生む中間流通業の新たな機能、活動を追求、さらなる成長をめざす。加藤和弥社長は「さまざまな施策を通じ、当社がミッションに掲げる『豊かな食生活』の実現に向け努力したい」と話す。

営業の成功事例を共有

──ここ数年、業績が伸長しており、好調です。直近の2021年9月期第3四半期決算は、売上高が対前期比2.1%増、経常利益同0.3%増でした。

加藤産業 代表取締役社長 加藤和弥氏
かとう・かずや●1969年、兵庫県生まれ。94年一橋大学大学院修了後、加藤産業入社。95年取締役社長室長。取締役ロジスティクス担当兼営業企画部長、常務取締役システム本部長・営業本部長補佐などを経て、2001年専務取締役管理本部長・システム本部長・関連事業本部長就任。03年代表取締役社長就任。12年代表取締役社長システム本部長、16年代表取締役社長情報システム担当就任。2019年12月代表取締役社長就任(現任)

加藤 毎年、事業を拡大していますが、20年から21年にかけてはコロナ禍が続く影響もあり、それを差し引くと決して好調とは考えていません。

 卸売業のビジネスモデルはシンプルで、売上高、粗利益高を伸ばしながら、経費をいかに下げるかが重要。その点、幸いなことに成長する小売業との取引をさせていただいていることで売上高が拡大。粗利益については、以前から掲げている「提案型営業」が浸透したことで成果が出ています。経費は、物流費を中心に上昇傾向にありますが、働き方改革や生産性向上を進めたことでコストを抑えられています。

 また数年来、大きな価格改定も少なかったこともあり、卸売業にとっては波風の立たない環境が続いたことも大きい。そこへコロナ禍によって食品の内食需要が拡大したことが追い風となり、結果として業績が堅調に推移していると分析しています。

──提案型営業とはどのようなものですか。

加藤 当社の営業担当者が、各得意先の担当者として、その企業の方針や要望を理解したうえで、有効な商品や売場を提案するというものです。

 効率的な提案のため、当社は「提案型営業成果発表コンクール」を開いています。日々の営業活動の中で生まれた成功事例を発表する催しで、人材育成のねらいもあります。これまでに多くの事例、資料が蓄積、各営業担当者はそれらをベースとし、自分の仕事にカスタマイズするという仕事のスタイルが定着してきました。

──さて現在、加藤産業が事業展開にあたって目標とすることは何ですか。

加藤 17年に創業70周年を迎えたのを機に、グループミッションを定めました。テーマは「豊かな食生活」。それを提供することで、人々が幸せになることに当社が貢献するという内容です。経営環境は厳しさが増していますが、さまざまな施策により実現をめざします。

開発者も商談に参加

──提案型営業について、詳しく聞かせてください。営業担当者が、小売業のバイヤーの要望を聞いて提案する場合、より上位にある企業レベルの戦略とはいかに整合性をとりますか。

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