王者ZARA、セレクトショップ、百貨店アパレルの未来は?「生き残るアパレルと死ぬアパレル」最新分析!

河合 拓
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百貨店、SCアパレルはどうなる!?

 百貨店やSCを主要チャネルに置く伝統的アパレル企業は、なににもましてトップのリーダーシップと将来を見越したビジョンに命運がかかっている。これらの伝統的アパレルメーカーやリテーラーについてはネガティブなイメージを持つ人が多いかもしれないが、大手の代表的企業のトップが世代交代していることを思い出してもらいたい。

そして、強い思いで構造改革を進めている。その覚悟は今までとは比較にならないほどで、聖域無き改革を断行中のようだ。一方、こうした世の中においても、低いEC化率を放置し、中には、新型コロナウイルス前の暖冬と消費増税下で「選択と集中」の下、得意な百貨店に注力するという「逆コース」を進み、今更ながら白旗を揚げている企業もいる。伝統的アパレルメーカー、および、アパレル・リテーラーのリーダーシップは、将来を見越したヴィジョンにかかっている。

10年後のアパレル勝者の条件

 幾度か私は、過去論考の中で最新アパレル企業の流通構造やビジネスモデルをご紹介してきたが、共通して言えることは、もはや、日本市場には「青い鳥」は探してもいないということだ。考えてもらいたい。産業全体が縮小する中、ファーストリテイリング一社が時価総額で世界一になるような特異な産業は他に類を見ない。つまり、産業が「オワコン」なのでなく、戦略差による優勝劣敗がハッキリついているということなのだ。

「青い鳥」は、「探す」時代から、主体的に「つくる」時代になっているということなのだ。アパレル企業は「オペレーション勝負」(QCD:良い品質、低いコスト、早いデリバリー)から、「戦略勝負」(どこの市場で、どんな強みをいかし、いかにして戦うか、競合と何が違うのか) になっており、これからは、「アパレル産業は」ななどと一般化して話すことは無意味であり、個別企業の戦略と特徴で語らなければ混乱は増すばかりであり本質は見えない。

 

 

*河合拓単独ウエビナーを9月30日に開催! 

講演テーマは「アパレル産業の今と未来」
日時:930 10:30-
時間無制限で、産業界の課題と将来像、および、参加者との徹底討論をしたいと思っています。お申し込みは、こちらまで
https://ameblo.jp/takukawai/entry-12693219873.html

 

 

プロフィール

河合 拓(事業再生コンサルタント/ターンアラウンドマネージャー)

ブランド再生、マーケティング戦略など実績多数。国内外のプライベートエクイティファンドに対しての投資アドバイザリ業務、事業評価(ビジネスデューディリジェンス)、事業提携交渉支援、M&A戦略、製品市場戦略など経験豊富。百貨店向けプライベートブランド開発では同社のPBを最高益につなげ、大手レストランチェーン、GMS再生などの実績も多数。東証一部上場企業の社外取締役(~2016年5月まで)

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