検査は有料、目のエステ付き ! ? 星﨑尚彦社長が語るメガネスーパーの運営効率を3割上げた手法とは ?

2021/07/16 05:55
小内三奈
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全国に約330店舗を展開するメガネスーパーを運営するVHリテールサービスなどを傘下に持つビジョナリーホールディングス(東京都/星尚彦CEO)。社長の星尚彦氏は2013年にメガネスーパーの再建を任され、見事な手腕で経営再建に成功。2016年に9年ぶりの黒字化を果たす。コロナ禍でも「メガネがなければ生活できない人がいる」という強い信念のもと一貫して店舗を営業、ピンチをチャンスに変えて経営を続ける。星流経営戦略とはいかなるものか、その全貌を取材した。

メガネスーパー高田馬場本店

「時短営業」「予約制」で店舗運営効率が大幅アップ

—昨年以降、緊急事態宣言の発令が繰り返され、外出自粛が続いています。小売業として店舗運営をどのように進めてこられたのか教えてください。

 昨年1度目の緊急事態宣言時には来店数は大きく落ち込みましたが、SC自体が閉まるなど休業を余儀なくされた店舗を除き、「メガネスーパー」は一貫して営業を続けてきました。

私たちが取り扱っているのはメガネ、コンタクトレンズ、補聴器です。これがなければ生活できない人がたくさんいるので、その意味でソーシャルワーカーに近い仕事です。であれば、緊急事態宣言下でも店を開け続けるべきだと考えました。

これまでメガネスーパーは10時半から20時までの営業が中心でした。新宿店などは10時から21時までの長時間営業をしていましたが、全国一律で営業時間を11時から19時に短縮しました。これによってスタッフの勤務時間も8時間勤務の1シフト制で回るようになり、早番、遅番が不用となったので残業もなくなりました。この時間帯・体制は、今後も継続していくつもりです。

営業時間は10%減少したわけですが、売上、利益にほとんど変化はありません。残業がなくなり社員の労働時間は30%減少したので、店舗の運営効率は実に3割上がったことになります。

今年で私は社長業22年目です。当社に来てからも無駄はとことん削減してきたつもりでした。しかしまだまだやれることはあったんだ、と思い知らされましたね。

—予約制を取り入れたそうですね。

 時間短縮と同時に導入しました。これまでは「朝から夜遅くまで開いていて、いつ行ってもOKなお店」。それが「夜19時までで事前に予約が必要なお店」に変わったのですから、お客さまから当然反発はありました。残業ができなくなった社員からも多くの反対の声が上がりました。

しかし、雇用を守るためには必要なこと。お客さまにも多少はお店に合わせていただく。予約制だとお待たせすることがなくなるわけですから、結果的にはメリットにもなり得るはずです。社員には形骸化していた「生活残業」(生活費を稼ぐための意図的な残業のこと)をやめるように何度も説明しました。

20214月期決算では前年比100%の利益を維持できました。ただ、同じ利益でも以前より断然筋肉質です。利益が出れば社員に還元します。今年は、私が社長に就任して以来2度目となる、年2回のボーナスが支給できる見込みです。

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