コンビニ業界苦戦のなか、セコマがコロナ禍でも既存店売上高を伸ばせた理由

取材・文=佐久間康介(北海道リアルエコノミー)
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コンビニ大

コンビニエンスストア(CVS)「セイコーマート」を運営するセコマ(北海道/赤尾洋昭社長)の強さがあらためて浮き彫りになっている。新型コロナウイルス(コロナ)感染が拡大した2020年度も既存店売上高が伸長し、営業増益を達成している。大手CVSの業績が低迷するなかなぜ同社は好調なのか。そして21年度で1号店出店から50周年という節目を迎えるなか、今後の成長に向けていかなる施策を進めているのか。同社の最新の取り組みをレポートする。

環境変化にマッチした「1カ月生活可能」な品揃え

 コロナ禍の“巣ごもり需要”を十分に取り込めなかった大手CVS。要因には、都心型の店舗の多さや、まとめ買いニーズに応えられなかった品揃えなどが挙げられる。全1170店(北海道1078店、茨城・埼玉92店:21年4月末)を展開するセコマでも、感染拡大直後の2020年4~5月頃までは、売上が低迷した。しかし、月を追うごとに徐々に売上は戻り、20年12月期の既存店売上高は対前期比1.4%増と伸長。その結果、チェーン全店売上高も同1.4%増の1837億円となった。目的買いを誘因できる商品力の強さや、自社企画商品が売上高の5割を超えるコストオペレーションの優位性、「北海道ブランド」を訴求する独自商品の外販拡大などがこの好業績につながっている。

21年3月に移転オープンした「セイコーマート苫小牧沼ノ端TS店」
コロナ禍で大手CVS各社が苦戦するなか、セコマは20年12月期において既存店売上高を伸長させることに成功している。写真は21年3月に移転オープンした「セイコーマート苫小牧沼ノ端TS店」(北海道苫小牧市)
セコマ赤尾洋昭社長
セコマ赤尾洋昭社長

 赤尾洋昭社長は「当社は卸から生まれた企業というDNAがある。そのため他にない特徴のある商品をどれだけ品揃えできるかという考え方が根本にある。『買いたい商品があるからセイコーマートに行く』という来店動機をお客さまにどれだけ持っていただけるかに腐心してきた」と話す。その結果、コロナ禍でもお客を引き付けることができ、さらに近場のCVSで買物を短時間で済ませたいというコロナ禍の消費行動の受け皿になれたという。

 この傾向はコロナの影響が一巡した今年3月以降も続いている。まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の適用地域か否かで違いはあるものの、「セイコーマート」の売上は、前期に比べて朝・昼・夜ともに伸びており、とりわけ

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