2021年7月は猛暑予想! 強気の夏バテ対策が命運を分ける!?

常盤勝美(True Data 流通気象コンサルタント)
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この連載では毎月、気象庁の発表する「3か月予報」の中で“最も未来”(3か月目)の予報をベースに、ウェザーMDの実践方法を紹介していきます。今回は、気象庁が2021年4月23日に発表した「3か月予報」をベースにした、21年7月のウェザーMDのポイントを解説します。流通小売企業に関わる皆さまの、計画立案の参考になれば幸いです。

coffeekai/istock
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昨年7月の天候

 まず、前年(2020年)7月の天候を振り返ります(図表①参照)。20年7月は、梅雨前線が日本付近に停滞し、非常に活発な活動状態が続きました。とくに4日~7日にかけては九州地方、その後も8日頃に中部地方、13~14日頃にかけて西日本の日本海側、27日頃に東北南部など、甚大な被害が発生するような記録的な大雨が相次ぎました。

図表① 2020年7月の天候振り返り(上:気温、中:降水量、下:日照時間) 出典:気象庁HPより

 気象庁は、災害の経験や教訓を後世に伝承するため、この一連の大雨について「令和2年7月豪雨」と名称を定めました。太平洋高気圧の勢力張り出しにともなう梅雨明けも各地で平年に比べて大幅に遅れ、近畿以北の地方では梅雨明けが8月にずれ込むことになりました。7月中に梅雨明けが発表された地方の「梅雨明け日付」は図表②を参照ください。

図表② 2020年7月の天気に関する特筆すべき出来事

 月間の気温は、日照時間の多かった北海道で平年並かやや高めでしたが、それ以外は平年並か低めで、東日本~西日本では2年連続で気温が平年を下回った7月となりました。なお、気象庁が台風に関する統計を取り始めた1951年以降初めて、7月に台風が1個も発生しませんでした。

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