キーワードは科学、製販統合!「無敵のユニクロ」を凌駕する「知る人ぞ知る」ファッション商品

河合 拓
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天然繊維を使ったヒートテック、千趣会のHOTCOT

 ユニクロが東レと組み「ヒートテック」という、もはや国民服ともいえる高い保温性を持つ下着を開発したことを知らない人はいないだろう。しかし、実は、なかには「合成繊維は苦手」という人もいる。私がそうで、化繊を使ったヒートテックではなく、綿などの天然繊維を使ったヒートテックがあればいいのにといつも思っていた。大阪の千趣会という、一時経営危機に陥ったカタログ通販企業があるが、この企業が放つ天然繊維のヒートテック版ともいえるのがHOTCOT(ホットコット)だ。

 着てみればその違いは明らかで、私は自宅のヒートテックをほとんど千趣会のHOTCOTに換えた。天然繊維である綿を使うHOTCOTは、複雑な染色技術を持つ加工場で後加工が行われている。保温性を高め、綿糸特有の着心地のよさとサラサラした肌触りは、化繊では絶対に真似できないものだ。流石に、本家本元のヒートテックほど保温性は高くないが、真冬の北海道でもない限り、都内で着るなら十分だ。それ以上に、綿糸の肌着を着ている安心感と着心地の良さは、TORAYと組んで開発している以上、化繊しか使えないヒートテックとの明確な差別化をするに十分で、経営戦略的にも正しい。 

 千趣会は、半官半民のファンド レビックパートナーズと共に再建を行い、見事経営不振から立ち直った。現在千趣会はJR東日本と資本業務提携を結び、駅ビルと通販のオムニチャネル戦略を推進している。

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