生鮮ECの勢力&相関図 絶好調の生協にアマゾンも拡大、各社事業を加速へ
新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大下で、非接触による買物ニーズが高まり、あらためてその利便性に注目が集まった生鮮EC。これを好機に成長市場を取り込もうと各社が一気に投資やサービス拡大に動いている。
矢野経済研究所(東京都)によると、「ショッピングサイト」「生協」「ネットスーパー」「自然派食品宅配」「食品メーカー直販」を合計した2019年度の食品通販市場規模は、対前年度比3.2%増の3兆8086億円(見込み)。20年度はコロナ禍での需要拡大を受けて、同約5.2%増の約4兆100億円まで拡大すると予測されている。
市場シェアが約4割と「ショッピングサイト」に次いで高い割合を占める生協については、コロナ禍で新規組合員の加入受け付けを一時中止した生協があるほど利用が増加している。日本生活協同組合連合会(東京都)によると20年4月~21年1月までの宅配事業の個別配送の供給高(小売業の商品売上高に相当)は、対前年同期比20.5%増と激増している。
ネットスーパーの大きな動きとしては国内EC最大手のアマゾンジャパン(東京都)が、食品スーパー(SM)との提携により事業エリアを拡大している。19年9月にライフコーポレーション(大阪府:以下、ライフ)と提携し、有料会員向けに注文から最短2時間で商品を配送するサービスを開始。当初の配送エリアは東京7区のみだったが、20年7月には関西に進出。現在では東京23区・4市のほか、神奈川・埼玉・大阪・兵庫の一部にまで広げている。
さらに21年3月には東海・甲信越・北陸・近畿地方で約240店を展開する
コロナ下 再編ドミノの深層「流通相関図2021」 の新着記事
-
2021/04/15
英仏独リテーラー流通相関図!積極組と海外事業売却組に二極化の動き -
2021/04/15
米国小売の相関図 ウォルマート、アマゾンはどんな異業種と提携しているのか? -
2021/04/15
中国・アジア軸の流通相関図!コロナ禍でさらに高まるアリババ、テンセントの存在感 -
2021/04/14
ショッピングセンター業界相関図 国内SC数は2年連続で減少!コロナ禍でNSCの存在感増す -
2021/04/14
コロナ禍で加速度増す小売業のDX デジタル軸でみた相関図が示す新たな未来とは -
2021/04/14
フードデリバリー業界勢力&相関図!激しさ増すプラットフォーマーの競争と自前配達事業者のいま
この特集の一覧はこちら [23記事]

関連記事ランキング
- 2025-04-09Uber Eats Japan代表が語る「2025年 3つの成長戦略」の中身とは
- 2024-09-3048兆円市場の各社のシェアがわかる!食品小売、市場規模&占有率2024!
- 2021-04-13凋落続く百貨店業界の相関図、苦境の地方百貨店に異業種が食指伸ばす展開に
- 2020-08-18カスミ、タクシーによる買い物代行に対応、つくば市内で
- 2022-05-05冷凍弁当宅配の「ナッシュ」がコロナ禍で販売数を8倍に伸ばした方法
- 2025-03-07ドミノピザ、日本では大量閉店も中国では1000店舗突破の理由
- 2019-04-30オイシックス、米国のミールキット宅配会社を買収、ビーガン食に特化
- 2020-02-14生協の最新物流センターがすごかった! テスコ同様のシステム導入で高い生産性を実現
- 2020-10-07コロナ禍で加速する東南アジア小売市場のデジタル化
- 2020-12-18活況のフードデリバリー市場に北欧から現れた刺客・Wolt(ウォルト)の深謀