2020~21年流通再編を総まとめ 主役はマツキヨ、ニトリ、アークランド、ファミマ、西友…
ニトリはDCMから島忠を奪取
HC業界では、DCMホールディングス(東京都)と家具・ホームファッション専門店のニトリホールディングス(北海道)が島忠(埼玉県)を巡って争った。先に動いたのはDCMホールディングスで、20年10月に島忠へのTOBを発表。これに島忠も賛同し、経営統合契約も締結されたが、そこでニトリホールディングスが島忠買収に名乗りを挙げ、DCMホールディングスのTOB価格を大きく上回る価格を提示した。その結果、21年1月にニトリホールディングスは島忠を子会社化し、HC業界への参入を果たした。業界初となる大型の異業種プレーヤー参入により、HC業界のシェア争いはますます激化するとみられる。
「ホームセンタームサシ」を展開するアークランドサカモト(新潟県)によるLIXILビバ(埼玉県:現ビバホーム)の買収も話題となった。アークランドサカモトの20年2月期の売上高は1126億円で、ビバホームの20年3月期売上高は1885億円。「小が大を飲む」再編として耳目を集めた。ビバホームは20年11月に完全子会社となり、上場廃止に。今後両社は持ち株会社を設立し、プライベートブランド(PB)開発や共同物流などに取り組むことでシナジー創出を図る。