第270回 ダイエー上場の裏にあった、住友銀行「法皇」との約束

文=樽谷哲也(ノンフィクションライター)
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評伝 渥美 俊一(ペガサスクラブ主宰日本リテイリングセンター チーフ・コンサルタント)

「絶対に会社は割るべきでない」── 打越祐

 1957(昭和32)年9月に大阪・千林に「主婦の店・ダイエー薬局」として第1号店が開かれたダイエーは、長兄で社長の中内㓛と、末弟で専務の力(つとむ)との訣別(けつべつ)が避け難い局面となった1969年のはじめ、帳簿上では400万円であった資本金は40億円という時価にようやく改められた。力の神戸商科大学の級友で、中内兄弟からの信頼が厚く、ダイエーの前身である大栄薬品工業の登記上の本社に、神戸市長田区の自宅を提供するほどの仲であった公認会計士の大谷勉が算定した。

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