実践ウェザーMD #7 梅雨入り直前! 梅雨関連商材に注意の2021年5月
この連載では毎月、気象庁の発表する「3か月予報」の中で“最も未来”(3カ月目)の予報をベースに、ウェザーMDの実践方法を紹介していきます。今回は、気象庁が2021年2月24日に発表した「3か月予報」をベースにした、2021年5月のウェザーMDのポイントを解説します。流通小売企業に関わる皆さまの、計画立案の参考になれば幸いです。
2020年5月の天候
まず、前年(2020年)5月の天候を振り返ります(図表①参照)。20年5月は、天気図パターンで考えると、おおむねこの時期らしい推移でしたが、細かくみると色々と記録的な現象が起こりました。18日(月)からの週には、オホーツク海高気圧からの冷たい空気が入り、北日本から東日本にかけて気温が低く、また天候不順となりました。
それ以外は、晴れて気温が高めの日が多く、結果的に5月1カ月としてはほぼ全国で気温が高めとなりました。千葉県銚子と兵庫県洲本では5月としての歴代最高気温記録を更新しました。晴れる日が多かった分、降水量は平年より少なめの地域が多かったですが、晴れて地上気温が大きく上昇し、上空との気温差が非常に大きくなることがあり、局地的な激しい雨に見舞われたため、九州南部から南西諸島、あるいは北海道の一部地域など降水量が平年より多めのところもありました。
2020年5月の、特筆すべき天気に関する出来事は図表②のとおりです。客足あるいは販売動向に影響していると思われるものもあります。実績データの検証をされる際、あるいは前年のデータをもとに今年の予算を立てる際など、参考になさってください。
また、この時期は気象台から梅雨入りが発表される時期ですが、当初発表された日と、夏が終わってから気象庁内で事後解析を行ったうえで最終的に確定した梅雨入りの日付が異なる場合があります。統計記録上は確定値の日付が残りますが、実際の消費行動の変化は気象庁の梅雨入りの発表を受けて起こっていますので、販売分析などを行う場合には表に示す当初の発表日を参考にしていただくほうがよいでしょう。
ここからは、2021年5月の予報のポイントをまとめるとともに、ウェザーMDで注意する点について解説していきます。
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