【前編】JACDS・薬業3団体・JAHI年頭所感 JACDS池野会長「街の健康ハブステーションとしての思いを伝えたい」

「ダイヤモンド・ドラッグストア」編集部
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DgS市場は20兆円も現実みを帯びてくる

 JACDSの全体目標として「2025年にDgS業界を10兆円産業にする」を掲げている。本当に手が届くのかという声があるが、コロナ禍にあっても、DgS全体で7%成長をしている。仮に8%成長が10年続けば2倍になる。20年の業界市場は7.8兆円だったから、21年には8.5兆円に届く。少子高齢化、人口減少が進むなかで、なぜ、そんな成長が見込めるのか。DgSの新規出店ペースはまだまだ衰えない。今まで以上に食品スーパーの食料品やホームセンターの生活関連品などを取り込むようになるし、現在はほとんど手をつけていないネット販売にも積極的に取り組むようになる。そう考えれば、10兆円はおろか20兆円も現実みを帯びてくる。

 21年に先延ばしされた東京オリンピックの開催がどうなるかはわからないが、コロナが簡単には静まらないのは間違いのないことだ。「マスク」「予防」「健康」は、21年の大きなテーマになっていく。JACDSでは、「街の健康ハブステーション構想」を掲げている。21年は、「食と健康マーチャンダイジング」の実践として売場をつくり、広げていく。その売場をサポートする人材として期待されるのが、医薬品登録販売者であり、管理栄養士だ。
世界保健機構(WHO)では「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態にあること」と定義している。

 人々の健康を担い、予防の窓口として商品供給ができるのはDgSしかない。われわれは生活者にとっての「街の健康ハブステーション」でありたいし、そういう思いを伝えていきたい。

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