どんなに最悪な競合店からも学びを得る!世界最大、ウォルマートの強さの源泉とは?
企業文化の基礎となる 7つの価値観
ドン・ソーダクィストは、この時のショックと反省を踏まえ、「競合の店を訪れても、悪いところを探し回るのではなく、自分たちにとって勉強になることや、自分たちが参考に改善すべき点を探すようになった」と振り返る。
サム・ウォルトンの偉大さは、一代でウォルマートをつくりあげただけでなく、多くのアソシエイト(=従業員)とこうしたエピソードを積み重ねる中で、人を育て、自信を植えつけ、思想や信条の体系を打ち立て、永続可能な企業カルチャーを確立したことにある、とドン・ソーダクィストは断言する。
その企業カルチャーの基礎になっている価値観は、①誠実、②個人の尊重、③チームワーク、④コミュニケーション、⑤卓越性の追求、⑥自己責任、⑦信頼の7項目である。
そして7項目の価値観と相まって会社の中で人々の思考と行動パターンを決定づけるウォルマートの信条とは、
・私たちは、すべての人を尊重します
・私たちは、お客様のために尽くします
・私たちは、常に最高を目指します
という3点だ。
ウォルマートは、これらにどのように生命力を吹き込み、企業カルチャーとして力強く根付かせてきたのか?
実は、それこそがウォルマートの強さの本当の源泉だと思うのである。