生鮮フルライン型クスリのアオキはスーパーにとって脅威か?地場スーパーとの比較で徹底調査、検証!

矢野清嗣
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フード&ドラッグ大

積極的な出店により、関西から東北まで広大な店舗網を有するクスリのアオキホールディングス(青木宏憲社長:以下、クスリのアオキ)。本部を構える石川県では75店舗(11月末時点)を展開、生鮮4品を一部あるいはフルラインで扱う店もあり、ドラッグストア(DgS)のみならず、食品スーパー(SM)や総合スーパーなど食品小売業との激しい競争を繰り広げている。20年6月には地場SMの買収を行うなど、さらなる事業成長に向けた動きも活発だ。本稿では石川県南部の小松市を舞台に、クスリのアオキの生鮮フルライン店舗と、至近のSM2店舗の競合状況を調査した。(調査日11月14~16日) ※文中・図表の価格はすべて本体価格

北陸の有力SMチェーンとクスリのアオキが対峙!

 小松市は石川県南部に位置する日本海に面した街だ。人口は約11万人、県内では3番目の人口を誇る。また、建機メーカー大手の小松製作所(東京都)発祥の地であり、同社の企業城下町としても知られる。

 県内有数の人口密集エリアということもあり、県内外の小売企業が進出。ターミナル駅であるJR北陸本線「小松」駅の西側にはイオンモール(千葉県/岩村康次社長)が運営する北陸最大級のショッピングモール「イオンモール新小松」と、平和堂(滋賀県/平松正嗣社長)のショッピングセンター「アル・プラザ小松」がある。このうちイオンモール新小松周辺は商業集積エリアとなっており、ホームセンター「DCMカーマ21小松店」、家電量販店の「ケーズデンキ小松店」「ヤマダデンキテックランドNew小松店」のほか、ドラッグストア(D g S)ではクスリのアオキ、中部薬品(岐阜県/高巢基彦社長)、Genky DrugStores(福井県/藤永賢一社長)などが店舗を複数展開する。

 食品スーパー(SM)に限ると、小松駅から、延伸に向け工事中の北陸新幹線の高架沿いに南へ徒歩約5分の場所にマルエー(石川県/山本一郎社長)の「マルエー土居原店」、さらに5分ほど歩くとアルビス(富山県/池田和男社長)の「アルビス小松幸町店」がある。

 同店から西へ徒歩約10分行くとウエルシアホールディングス(東京都/松本忠久社長)の「ウエルシアコマツ向本折(むかいもとおり)店」、同じく小松幸町店から北へ約5分歩くと「クスリのアオキ向本折店」(以下、向本折店)がある。向本折店はコンセッショナリーも活用し、青果、鮮魚、精肉、総菜の生鮮4品をフルラインで揃える店舗だ。

 マルエーもアルビスも地元北陸を本拠に支持を集めるSMチェーンだが、この2者とクスリのアオキの“生鮮フルライン店舗”はどう対峙しているのか。現地を徹底調査してみた。

店舗インプレッション①クスリのアオキ向本折店

約460坪の売場を食品と非食品で二分

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