ユニクロ世界一、滅びゆく旧来型商社、日本企業は外資に買収… 10年後のアパレル業界予測

河合 拓
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日本市場は「グレーターチャイナの一部」という扱いに転落する

 

 話を「半分になった地球」に戻す。

 例えば、今は無き世界の流通コンサルティング、カートサーモンのパートナー会議を上海で行ったとき、各国から上海に集まったパートナー達は、東南アジアの経済成長とリテールの成長資料をスクリーンに映し、東南アジアへの進出を計画していた。

  実際、東南アジアは、最もリテールが成長する国で年率約8%の経済発展をしており、ユニクロなどは巨額の投資を行っている。日本にとどまり続けたアパレル企業は、縮小する国内市場から抜けられないが、ユニクロは一歩も二歩も先を行っている。

 これに対して、地球の半分の上。つまり、欧州、北米、そして、日本の3市場は成長が止まる。まず、欧米などの企業がマーケットセグメントを、グレーターチャイナ(一般的に、中国に、香港と台湾を入れた言葉)の中に日本を入れると私は思っている。欧米の巨大SPA(製造小売)は、日本をもはや特別な市場と見ず、AP (アジアパシフィック) の一部として見なすだろう。日本市場の存在感が大きく薄れるということだ。ルイ・ヴィトンのような日本人が大好きなブランドも、中国人の旺盛な消費意欲の前では、市場として「無意味同然」となる。欧米初のスーパーブランドは、中国本土の沿岸部に出店してゆけば、日本など不要だ。

  実際、最近のAppleは新製品をだすとき日本市場はでてこない。日本はビジネスでいえばすでに後進国になりつつある。

 

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