ドンキ運営のPPIHが農産物の輸出促進組織立ち上げ 安田隆夫会長が語った海外展開の野望とは

大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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開店日に国産いちご
3000パックが完売

 そこでPPIHは17年12月、安田会長の開発による新業態1号店で、アジア初出店店舗の「DON DON DONKI オーチャードセントラル店」をシンガポールで開業する。

 「DON DON DONKI」は「ジャパンブランド・スペシャリティストア」をコンセプトに掲げ、日本産食品の販売に力を注ぐ店舗だ。PPIHが調達から手掛けることで日本産食品を、それまでの現地小売店価格の半値ほどで販売し、大きな支持を得ている。

 なかでもよく売れるのが日本産の農畜水産物だ。たとえばオーチャードセントラル店では、開店初日だけで日本産いちごが3000パック、日本円にして約300万円分が売れたという。日本の「ドン・キホーテ」店舗では全体に占める食品の売上高構成比は30%ほどだが、海外の店舗では80%にも上る。

 こうしたなか「今後さらなる成長を図るには日本の生産者と手を組み、生産から販売まで一気通貫した仕組みづくりが必要」(安田会長)として約1年前からPPIC設立に向けて動きだし発足に至った。

海外の店舗では食品の売上高構成比は約8割に上る。PPIHは日本産の農畜水産物の潜在需要は高いとみている
海外の店舗では食品の売上高構成比は約8割に上る。PPIHは日本産の農畜水産物の潜在需要は高いとみている

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