新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大で利用が急増している生協宅配。しかし、需要を取り込むべく競合の食材宅配サービスも勢力を拡大しており競争が激化している。こうしたなか、コロナ禍で消費者の食材宅配の利用傾向に変化は生じているのか。また、さまざまな食材宅配サービスが存在するなか生協宅配は消費者の目にどのように映っているのか。消費者調査により明らかにする。
コロナ禍で食材宅配の利用が増えた人は18.4%
流通小売業界向けコンサルティング事業などを展開するソフトブレーン・フィールド(東京都/木名瀬博社長)は、全国約20万人のモニターによる、日本初のレシートによる購買証明付き・購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy(ポイント・オブ・バイ)」を有し、これを生かした消費行動調査・分析を行っている。
本特集では同社の協力により、関東1都6県に在住するモニター1749人を対象に、食材宅配・ネットスーパーの利用動向について調査した(調査時:2020年9月)。
まず、直近1年間の日常の食品購入における「実店舗」と「食材宅配・ネットスーパー」の利用割合は、「実店舗のみ」が60.4%と最も多く、「実店舗がメインで、食材宅配・ネットスーパーを併用」が27.3%でこれに次ぐ(図表❶)。
一方、「食材宅配・ネットスーパーがメインで、実店舗を併用」は3.1%、「食材宅配・ネットスーパーのみを利用」は1.8%で、日常の食品の買物を食材宅配・ネットスーパーを中心に済ませている人はごく一部にとどまった。
次に、直近1年間で食材宅配・ネットスーパーの利用経験がある人に、その利用頻度を問うと、
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