連載 スーパーマーケットの2020 #3 バローホールディングス

流通ジャーナリスト:森田 俊一
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どうなる? 新日本スーパーマーケット同盟

 バローHDは元来、M&A(合併・買収)志向の強い企業だったが、2018年末に大きな勝負に打って出た。北海道を地盤とし本州へと南下を進めているアークス、九州を中心に統合を進めていたリテールパートナーズとタッグを組み、「新日本スーパーマーケット同盟」を立ち上げたのだ。

 3社合計の売上高は1兆円を超える。設立にあたり、3社はそれぞれ互いの株式数%を持ち合っているが、同盟設立のねらいは、「資本の結び付き」ではなく、「食品スーパーの一大勢力の構築」にあるというのが大方の見方だ。

 新日本スーパーマーケット同盟設立時の会見で、田代会長兼社長は「全国の独立系スーパーに呼びかける」とし、同志を募り3兆円規模の勢力をつくり上げる考えを示した。3兆円という規模をもって、全国で食品スーパー再編を進めるイオンに対抗する格好だ。

「勝負」の5年間

 新日本スーパーマーケット同盟では、店舗開発における情報の共有化や、仕入れの共通化などを推し進め、スケールメリットを最大限引き出すとしている。田代会長兼社長は18年末に行われた会見で「今後5年間が勝負だ」とコメント、同盟による効果発現への意欲を見せる。

 「勝負」とする同盟設立5年後(2023年末)に同盟はどのような姿になっているのか。食品スーパーにとって予想外の追い風が吹くこの状況下、田代会長兼社長が話す5年間という時間軸をどう考えるかが今後の焦点だが、ドラッグストアという食品スーパー最大のライバルもコロナ禍で勢力を拡大しており、競合先として存在感を強めている。バローHDとしては、追い風が吹く主力業態をさらに伸ばし、いかに競争を勝ち抜いていくかが成長のカギとなりそうだ。

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