第39回 五重苦の時代とソリューション型ドラッグストア(前編)

有田英明
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ルネサンスメインイメージ有田

五重苦の時代になった。①人口減少、②お客の可処分所得の減少、③深刻な人手不足、④ネット販売の急伸、⑤競合の激化である。この時代を切り開く新しいビジネスモデル、それが需要創造マーチャンダイジング(MD)に取り組むソリューション型ドラッグストア(DgS)である。

ハウスキーピングニーズのワンストップショッピングストア

 私がDgSに出会ったのは1985年のことだ。この頃はホームセンター(HC)の業界誌の記者兼編集者をしていて、取材活動の中でDgSに出会ったのである。

 当時はDgSとはいっても30坪ぐらいのちっちゃな店で、薬よりも店頭のお菓子の段ボールカット展開が目立っていたぐらいだ。

 第一印象は「DgSという名前なのに、なぜお菓子を売っているのだろうか?」というものであった。DgS (=薬の店)なのだから、薬を売っていればよいではないかと思ったのである。

 さらにこの頃、北関東に行くとカワチ薬品が100~150坪のDgSを多店化していた。カワチ薬品はお菓子どころか、ペットフードや牛乳やタバコも売っているのである。

 DgSって何だろう? 何屋さんなんだろうか? と疑問に思ったことを覚えている。

 やがてわかったことが「DgSという業態名」は記号にすぎないということだ。

 本質は、お客が日々の生活を維持する上で必要な商品がワンストップショッピングできる業態であることに気が付いた。

 「DgSはハウスキーピングニーズのワンストップショッピングストアである」と看破したのは私の恩師の石原靖曠先生である。石原先生はノンフーズ分野のコンサルタントで、日本のHCの理論的指導者でもあった。

 ハウスキーピングニーズとは「日々の生活を豊かな形で維持する」という需要概念である。商品としたら小型、低単価、消耗品が多い。

 そしてハウスキーピングニーズの心臓部分に相当するのが

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