ヨーク旗艦店「新宿富久店」に見る、セブン&アイの都市部攻略策

大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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加工食品売場のゴンドラ本数を1.4倍に

 売場レイアウトは、2019年7月に改装した「ヨークマート中町店」(東京都世田谷区)をモデルにしているという。メーン出入口には、青果と総菜を集中配置して、鮮度感や出来たて感を訴求。通路幅も広く確保し、快適な買物環境を提供できるようにしている。

加工食品の品揃えを拡充。都市部での需要を見込み、アジア・エスニック料理用の材料を豊富に揃えて提案する
加工食品の品揃えを拡充。都市部での需要を見込み、アジア・エスニック料理用の材料を豊富に揃えて提案する

 新宿富久店の売場面積は1648㎡で、取り扱いSKU数は約9800。転換前よりSKU数はデイリー商品と日用雑貨を中心に1割ほど絞り込んだ。

 一方で拡充したのが加工食品だ。ゴンドラの数を1.4倍に増やし、昼食ニーズを取り込むべくフリーズドライのスープをはじめとした簡便商品のほか、都市部での需要を見込み、アジア・エスニック料理の材料を豊富に揃えて提案している。

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記事執筆者

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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