彷徨うコンビニその6 セコマに迫るセブンの足音

2020/03/23 08:30
森田俊一(流通ジャーナリスト)

大手3チェーンによる寡占化状態にあるコンビニ業界。エリア限定の中堅規模ではあるものの、異彩を放つコンビニチェーンがある。「セイコーマート」を運営するセコマ(北海道)だ。同社は早くから食品の製造工場を持ち、オリジナル商品の開発に力を入れてきた。それが、安定成長期に入った業界でも高く評価されており、コンビニエンスストア顧客満足調査では4年連続でトップに君臨している。しかし、最大手のセブン-イレブン・ジャパン(東京都:以下、セブン-イレブン)も北海道で1000店を達成するなど、競争環境は変化しつつある。“北海道コンビニの雄”も次の一手が必要になってきた。

セコマ

オリジナル商品を繰り出す自社工場

 「うちは専用工場を持っているのが強みです」

 セブン-イレブンの幹部がよく口にする言葉だ。セブン-イレブンは全国165か所(19年3月時点)に取引先が運営する専用工場を持っており、ファミリーマート(東京都)やローソン(東京都)のそれを大きく引き離している。

 専用工場の強みは、全国で均一の商品づくりができることだ。また、味わいや素材、メニューなど地域に合わせた商品もできる。ほかにも、製造方法を本部が指定できるなどのメリットがある。セブン-イレブンが「オリジナル商品は(ライバルチェーンと比較して)圧倒的な品質である」と自負する商品力は、専用工場に支えられていると言っていい。

 一方のセコマは、専用工場どころか20以上の自社工場を保有し、弁当や総菜、アイスクリームのほか、漬物などの日配食品、さらに即席麺といった加工食品まで自社で製造している。社内に「調達専門部隊」が組織されているのも同社の強み。北海道内の農協や契約農家、自治体などとの調達ルートを持ち、“食の宝庫”である北海道の原材料を使った商品を多数ラインアップしている。

 一例をあげると、3月の新商品では北海道仁木町産の「ナイアガラ」という品種のぶどうを使用した「仁木町産ナイアガラアイスバー」を発売。ほかにも、「北海道産卵の玉子焼き」を新たにメニューに加えるなど、常に北海道にこだわった商品開発を行っている。

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