通販・リアル店舗で物販売上高200億円超! 女性誌「ハルメク」の巧みなビジネスモデル
月刊誌をはじめとする情報コンテンツ、物販、コミュニティの3本柱で事業を展開するハルメク(東京都/宮澤孝夫社長)。50代以上の女性を「ハルメク世代」と定義し、豊かな暮らしを提案することで支持を集め、業績は好調に推移している。その強さの秘密はどこにあるのか。今後はどのような展開をめざすのか。物販ビジネスユニット副部長の川瀬卓氏に聞いた。
定期購読者数の増加とともに物販売上も増加

50代以上の女性をターゲットに据えた定期購読誌『ハルメク』の発行部数は、雑誌・新聞の発行部数を調査する日本ABC協会の発表で女性誌No.1を誇る。かつてはシニア向けの雑誌だったが、2017年に「女性誌」として刷新。約15万部だった発行部数はその後3年でおよそ3倍に増え一時は50万部を突破、現在も47万部前後をキープしている。メーン読者は50代以上で、中でも60~70代がボリュームゾーンであることは変わらないものの、ターゲットを女性に限定した。書店売りではなく定期購読の媒体のため、収益性は安定。購読継続率も高く、3年契約した読者の80~90%が更新しているという。
また『ハルメク』を定期購読すると、本誌に加えておよそ300アイテムが掲載された通販カタログ『ハルメク 健康と暮らし』と『ハルメク おしゃれ』の2冊が届けられる。このため、定期購読者数の増加に比例して物販の売上も増加。2019年度から毎年10%以上の2ケタ成長を続け、2024年度も対前年度比9%増と力強い伸びを示した。物販の売上は211億円で、ハルメクで最大の収益源となっている。








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