服部哲也社長が語る、サミットの“得体の知れない強さ”とは?
競合他社が戸惑う、サミットの“得体の知れない強さ”の正体
──6月に開業した「サミットストア北綾瀬店」(東京都足立区)の会見で、「サミットには“得体の知れない強さ”がある」という印象的な表現をされていました。あらためて、サミットの強みとはどのような点にあると考えますか。
服部 一言で言えば、「人の良さ」だと思います。サミットの各店舗では、従業員一人ひとりが自分たちで考え、主体的に店づくりや接客対応に取り組んでいます。こうした姿勢から生まれるお客さまとのコミュニケーションの密度は、サミットならではのものです。これは、社風や組織風土といった長年の積み重ねによって支えられているため、他社が簡単に真似できるものではありません。
サミットの強みは、実際に日々利用してもらうなかで伝わるものであり、競合他社が一度ふらっと視察に訪れた程度ではなかなか見えてきません。だからこそ、競合他社から見ると“厄介な存在”かもしれません。当社は競合他社に比べて売価が特別安いわけでも、鮮度が突出しているわけでもないですが、それでも数字でみると当社が競り勝っているといったことがあります。相手に「なぜ負けているのかがよくわからない」と感じさせる部分に、サミットの“得体の知れなさ”があると思います。
──どのようにして従業員の雰囲気づくりに取り組んでいるのですか。
服部 サミットでは、従業員同士が日々の取り組みや工夫を共有しています。この前、近隣にある複数店舗の店長が自主的に話し合い、それぞれの店舗のチーフや担当者をローテーションさせ、ほかの店舗を知る機会をつくるといった取り組みがありました。こうした内容は社内ツールを通じて頻繁に情報発信され、ほかのメンバーもまた、これを見て「いいね」といったリアクションを返したりしています。
多くのチェーンストアでは、上からの指示に対して「いかに正しく実行されているか」を確認するための共有が中心になりがちですが、サミットの場合は「うちの店、おもしろいでしょ」というような前向きな共有で、これが従業員の刺激になっています。こうした積み重ねがサミット独自の雰囲気につながっているのだと思います。
そのほか、役員会でどのようなことが話され、どうやって意思決定しているのかということを現場で働く社員と共有するようにしています。以前は決定事項だけを伝えていましたが、今は検討事項や意思決定の過程も可能な限りオープンにしています。自分の会社が今どのような状況なのかがわかることで、会社全体の一体感につながっていると感じています。
──良い雰囲気が醸成されているなかで、今後チャレンジしたいこと、あるいは新たに取り組まれていることがあれば教えてください。
服部 サミットのストアブランドを深く認知してもらうことです。そのために、店舗の内装や商品パッケージのデザインを見直し、伝える力を磨き上げる必要があります。今までやってきたことを右から左に大きく変えるというのではなく、今まで積み重ねてきたものをお客さまや、社会全体にもっとわかりやすく表現していきます。

──北綾瀬店では、新たな内装デザインを導入されました。「まだ完成形ではない」とのことでしたが、店頭でのデザインの刷新は今後各店舗に広がっていくのでしょうか。
服部 はい。まず、内装のデザインに関しては、壁面のサインや柱のデザインはある程度完成したので、次は特徴あるブースや、商品デザインを詰めていく予定です。店舗での内装のリニューアルは、新店と改装店で順次着手します。現時点で、全店舗で一斉に刷新するという予定はありません。ただ、ある程度デザインがかたちになってきたら、検討しなければいけないと考えています。







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