服部哲也社長が語る、サミットの“得体の知れない強さ”とは?

2025/09/02 05:00
聞き手:小野 貴之 (ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長)
構成:小笠原 玲 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

サミット(東京都/服部哲也社長)の「サミットストアエミテラス所沢店」(埼玉県所沢市、以下、所沢店)が、「ストア・オブ・ザ・イヤー2025」の店舗部門で第4位に選ばれた。「生きる糧を分かち合う」「日本のスーパーマーケットを楽しくする」というビジョンのもと、従業員の雰囲気づくりや接客に力を入れてきた同社。他社には真似できないサミットの強みについて服部哲也社長に聞いた。

サミットの服部哲也社長
サミットの服部哲也社長

自分たちで考えて動く 従業員の力が店の魅力をつくる

──所沢店がストア・オブ・ザ・イヤー第4位に入賞しました。サミットの商勢圏では西側エリアへの出店となりましたが、オープン以降の手応えはいかがでしょうか。

服部 オープンから現在まで計画通りに推移しています。足元だけでなく、東村山市などの遠方から来店されるお客さまも見られます。

──所沢店の売場で、オープン当初と変えた部分はありますか。

服部 大きな変更はありません。ただ、所沢店に限ったことではないですが、お客さまの反応を見ながら、売場づくりを工夫できるようになってきています。以前はそのような現場対応は本部の指示がないと難しかったですが、今では各店の従業員が主体となった取り組みが見られます。スタッフの個性やキャラクターが店づくりに反映されるようになってきたと感じています。

24年9月に開業した所沢店が、「ストア・オブ・ザ・イヤー2025」の店舗部門で第4位に選ばれた
24年9月に開業した所沢店が、「ストア・オブ・ザ・イヤー2025」の店舗部門で第4位に選ばれた

──「日本のスーパーマーケットを楽しくする」というサミットの事業ビジョンが現場に浸透しているということでしょうか。

服部 そうですね。事業ビジョンや「生きる糧を分かち合う」という使命など、当社の社風や企業文化、組織風土が土台になっていると感じます。これまで長年培ってきたものやこれからめざすべき姿を、社員一人ひとりが理解して行動に移した結果として、今の従業員の状態や雰囲気があります。こうした土台があるため、今の状態はそう簡単に崩れるものではないと考えています。

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聞き手

小野 貴之 / ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長

静岡県榛原郡吉田町出身。インターネット広告の営業、建設・土木系の業界紙記者などを経て、2016年1月にダイヤモンド・リテイルメディア(旧ダイヤモンド・フリードマン社)入社。「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属し、小売企業全般を取材。とくに興味がある分野は、EC、ネットスーパー、M&A、決算分析、ペイメント、SDGsなど。趣味は飲酒とSF小説、カメラ

構成

小笠原 玲 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

早稲田大学文学部(ドイツ哲学専攻)を卒業後、教育系の編集プロダクションで国語の入試問題の制作を担当。2024年、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。

休日の大半を台所で過ごすほど、無類の料理好き。得意な料理は、出汁巻き卵と切り干し大根の煮物。料理研究家の土井善晴氏を尊敬している。

趣味は、ミニシアターで映画をみること。音の大きな映画が苦手で、日常を切り取ったような変哲のない映画やドキュメンタリー映画を好む。見た作品のリーフレットを持ち帰り、コレクションしている。

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