ペットゴー、ペットヘルスケア領域に特化したEC、D2C事業にも参入

ダイヤモンド・ホームセンター編集部
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ペットゴー(東京都/黒澤弘社長)はペットヘルスケア領域に特化したEC企業だ。2004年に創業して以来、幅広いペットオーナーから支持を集めている。約250万人の顧客基盤を武器に、マーケティングや商品開発に生かして事業を拡大してきた。24年12月から、一部ホームセンター(HC)でも自社ブランド製品を販売し始めた。

まだまだ低い日本のEC化率

ペットゴー創業者の黒澤弘社長とその愛犬
ペットゴー創業者の黒澤弘社長とその愛犬

 日本のペット市場について、ペットゴーの黒澤弘社長は「時流にあまり左右されることなく、安定して緩やかに成長してきた。ペットヘルスケア領域では、1970年代以降、食事療法食や動物用医薬品、サプリメントなどが開発され、堅調に伸長している」と分析する。

 日本の犬・猫飼育頭数は15歳未満人口をすでに上回っており、長期的に増加傾向にある。また、ペットの長寿命化に伴って、特定の疾患や体質に合わせた食事療法食やサプリメントへの支出額も増加している。

 ペットフード・ペット用品の主な販売チャネルは、全体の約4割を占めるHCだ。EC化率は米国の35%に対し、日本では12%とまだ低いものの、これから伸長していくと見込まれる。

 「ペットオーナーにとってECのみでは不十分だ。オンラインとオフラインの両方で展開しなければ、日本のペット市場で多くのお客をつかむことは難しい」(黒澤社長)。

250万人の顧客基盤

 ペットゴーは、ペットヘルスケア領域に特化したECを主軸とした企業だ。2004年の創業当初から、犬種・猫種や性別、疾患、ライフステージといったペットデータをペットオーナーから収集し、商品の企画・開発や販促・マーケティングに生かしてきた。

 黒澤社長は「流通にこそITが生きると考え、テクノロジーを駆使することでペットごとに最適な商品をレコメンドできるのではないかという仮説を立てていた」と創業当時を振り返る。

 現在、自社EC「ペットゴー」を運営するほか、「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」、「Amazon」、「au PAYマーケット」、「Qoo10」などのオンラインモールにも出店し、計14サイトで展開。ユニークユーザー数は250万人に上る。

ペットゴー サイト画面
ペットゴーはヘルスケア領域に特化したECで、約250万人のユーザーがいる

 ペットゴーの強みは、創業から構築してきた顧客基盤だ。顧客接点をメディア化して同梱チラシやメルマガで新商品を告知したり、さまざまな調査を通じてペットオーナーからリアルな声を収集し、商品開発などに生かしている。

 ペット関連市場は、物販だけでなく、動物病院やペット同伴の宿泊施設、ペット向けイベントなどのサービスまで幅広い。「ペット市場で事業を成長させていくためには、ペットデータをどれだけ持っているかがカギとなる」と黒澤社長は話す。

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