健康志向の女性に大ヒット! ダイヤモンドダイニングの「和カフェ戦略」
東京・有楽町マルイの5階、レディス雑貨・ビューティー関連売場にひときわ目を引くカフェがある。ダイヤモンドダイニング(東京都/松村厚久社長)が運営する「24/7 café apartment 有楽町」だ。来店客の9割が女性という、行列店の人気の秘密とは。
来店客の半数が注文する『至福のごはん』

東証プライム市場に上場するDDグループの中核会社で、120超の業態で全国300店舗以上を展開するダイヤモンドダイニング。居酒屋「九州熱中屋」「わらやき屋」のほか、和食、洋食、カフェ、イタリアンなど幅広いジャンルの飲食店を手がけている。なかでも最近人気を集めているのが、「24/7 café apartment 有楽町」。飲食フロアではないにもかかわらず、常に賑わっている行列店だ。
ダイヤモンドダイニング第3営業本部第02事業部事業部長の小野寺諭氏は、「ターゲットは女性。ランチは近隣で働く人と有楽町に買物に来た人で、さらにいえば健康を意識している人」と話す。店舗がある有楽町マルイの5階はレディス雑貨・ビューティー関連商品を取り扱い、すぐ隣にはストレッチ専門店がある。ヘルシーなメニューを目当てに訪れる人が多いが、フロアのコンセプトに合わせて出店したわけでなく、「たまたま私たちが出店した後に、そうしたテナントさんが入居された」と小野寺氏。
「24/7 café apartment 有楽町」としての差別化ポイントは、メニュー数を打ち出すのではなく、小鉢を組み合わせて何通りものバリエーションを組み立てられる点。そして玄米だという。「ちょっと唐揚げを食べたいと思った時、1皿注文するのは罪悪感があるが、野菜中心の小鉢に1個だけ入れられる。その日の気分によって、自分好みの組み合わせを選べる。主食のごはんも、玄米なら食べた後の罪悪感が白米より少ない」(小野寺氏)

一番人気のメニューが、黒米、もち米、玄米のブレンド米ごはんに、味噌汁、惣菜を組み合わせた『至福のごはん』。セットの小鉢はもちろん選べて、京都から取り寄せたほうじ茶が添えられる。来店客の半数近くがオーダーする看板メニューで、とくにこだわった3つの売りがあるという。